『ドクター・ストレンジ』【ネタバレあり】あらすじ
それからというもの、ストレンジは見る見るうちに魔術を身に着けていく。図書館に通い魔術書を熟読し、幽体離脱の術である「アストラル投射」や空間転移の術も習得するのだった。
そんなある日、ストレンジは警備員不在の図書館で、閲覧禁止の「カリオストロの書」を開く。そこには時間を巻き戻す魔法について書かれてある。また「カリオストロの書」には、闇の勢力の手先・カエシリウス(マッツ・ミケルセン)によって破られた空白のページがある。
ストレンジは好奇心に駆られ、魔法貝「アガモットの眼」を使い、時間を巻き戻す魔法を唱える。すると、破られたページは元通りに復元された。そんな中、突然ワンとモルドが現れ、ストレンジを叱責。「カマー・タージ」では、時間を操作してはいけないという掟があるのだ。その後、モルドとワンは敵である闇の勢力の正体について語る。
2人によると、ニューヨーク、ロンドン、香港の3都市には、それぞれ「サンクトム」と呼ばれる時空の扉があり、闇の勢力のボス・ドルマムゥは扉の彼方から地球に侵入し、この世を破滅へ導こうとしているという。
ストレンジの勝手な行動が災いしたのか、カエシリウスがロンドンの「サンクタム」を突破して、この世へ降り立った。ストレンジはロンドンに瞬間移動し、カエシリウスとその部下たちと交戦。初めての戦いながら奮闘し、部下の1人を戦線離脱に追い込み、カエシリウスの自由を奪うことに成功する。
カエシリウスは、「闇の勢力は人間に災いをもたすのではなく、時間を超越する力を授けることによって、幸福へと導こうとしている」と熱弁。さらに、ストレンジの師匠であるワンが密かに闇の勢力と通じており、不死不朽の能力を得ていると証言する。ストレンジは衝撃の事実を知らされ、動揺。カエシリウスの部下の1人に背中を切りつけられ、逃げるようにその場を去る。
ストレンジはかつての職場にワープ。幽体となってクリスティーンと会話を交わし、手術を依頼する。手術は順調な経過を見せるが、カエシリウスの手下が幽体となって襲いかかってきた。ストレンジはそれを迎え撃ち、見事撃退。手術が成功し、幽体離脱を解くと再びロンドンの「サンクタム」に向かうが、敵の姿はなかった。
その後、ワンとモルドはストレンジの活躍を認め、「マスター」の称号を授ける。ストレンジはワンに裏切りの有無を問うが、はぐらかされてしまう。モルドは、ワンに対して失礼な態度をとったストレンジを叱り、そのまま口論になる。そんな中、カエシリウスが再び現れ、2人に襲いかかってきた。
追い詰められる2人だったが、殺される寸前でワンが助けに現れる。ワンは驚異的なパワーでカエシリウスの一味を倒していくが、スキを突かれて深手を負う。ストレンジはワンを病院に搬送し、自ら手術を行おうとするが、手の震えによって断念。かつての同僚にメスを託すことにした。
手術が始まると、ワンは幽体離脱し、ストレンジは彼女の幽体を追って、屋外に出る。カエシリウスが告げた通り、ワンは闇の力を手にしていた。しかし、それはあくまで地球の未来を守るためだった。ワンはストレンジを自身の後継者に任命し、程なくして絶命する。
一方その頃、香港の「サンクタム」はカエシリウスの襲撃を受けていた。ストレンジはモルドと共に救出に向かうが、時すでに遅し。すでに香港の「サンクタム」は敵の手に落ち、世界は闇の勢力で覆われようとしていた。ストレンジは「アガモットの眼」を使い、時間を巻き戻す作戦を決行。
破壊された街並みが再生する中、ストレンジとモルドは敵を次々と封じ込めていく。ストレンジは「サンクタム」の中に飛び込み、ボスであるドルマムゥと交戦。ドルマムゥは圧倒的な力の差を見せつけるが、ストレンジは時間を巻き戻す術によって、何度殺しても生き返るため埒があかない。ドルマムゥは、ストレンジの要求に応じ、カエシリウス一味を始末し、地球侵略から手を引くことを決める。
一連の事件が解決した。モルドは緊急事態ではあったとはいえ、ストレンジが時間を巻き戻す魔法を濫用したことに怒りを示し、2人は袂を分かつことになった。ニューヨークへと帰還したストレンジは、マイティ・ソー(クリス・ヘムズワース)と出会う。そして、彼の父親捜しを手伝うと告げる。その頃、モルグはパンクボーンのもとにいた。
パンクボーンは魔法の力で下半身を動かしていたが、モルグによって魔力を取り上げられ、再び下半身不随となった。モルグは世の中に魔術使いが多すぎると嘆き、味方の存在を求めて旅に出るのだった。