ラストのチャニの表情の意味
チャニがポールやフレメンと共に大領軍との戦いに加わらず、惑星アラキスに残った理由は、ポールが権力のために、自分ではなく皇女イルーランと婚約したからである。
ポールとチャニは互いに惹かれあっていたが、ポールは皇帝の正式な後継となるため、チャニの目の前で皇女イルーランと婚約をしてしまった。
もちろんポールは、チャニに事前に相談などしていない。突然のポールの選択にチャニはショックを受けることになる。このポールの行為は、チャニに対する裏切りであり、また同時にチャニの心を深く傷つけ、彼女に残酷な選択を迫ることになる。
心に傷を負ったチャニは、ポールやフレメンとは行動を共にせず、1人で惑星アラキスに残ることを選択。覚悟を決めたチャニの表情で本作は終幕を迎えることになる。
このチャニの選択は、愛するポールに裏切られたことが大きな要因であると考えられるが、それ以外にもポールに心酔するフレメンに嫌気が差してしまった、という可能性も考えられる。
1人取り残されてしまったチャニは、今後どのような選択をし、どのように生きていくのだろうか。
いずれにせよ、このチャニの選択が次回作である『デューン・メサイア(仮)』(原作の邦題『デューン 砂漠の救世主』)でどのように描かれるのか、今から楽しみである。