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これぞ究極の戦争映画…何がスゴイのか? 映画『ダンケルク』徹底考察&評価。クリストファー・ノーランの演出術を深掘り解説

text by 編集部

演出:
14点
脚本:
11点
配役:
12点
映像:
17点
音響:
17点

クリストファー・ノーラン監督の映画『ダンケルク』のあらすじ、ネタバレあらすじに加え、演出、脚本、配役、映像、音楽の視点で徹底解説。テーマは第二次世界大戦時に行われた“史上最大の救出作戦”「ダイナモ作戦」。実話を基にした本作はつまらない? 面白い? 多角的に解き明かす。<あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー>

『ダンケルク』のあらすじ

フィン・ホワイトヘッド
トミー二等兵役のフィンホワイトヘッドGetty Images

物語は次の3つのシチュエーションを交互に描き出す。一つは、英国陸軍が敵から逃げ救援を待つ『陸』の一週間。二つめは、苦境に陥ったイギリス軍を助けるために民間船が戦地に向かう『海』の一日。三つめは、敵であるドイツ軍の戦闘機を迎撃する『空』の一時間である。

第二次世界大戦初期の1940年。フランス国内でドイツ軍に包囲されたイギリス、ベルギー、カナダ、フランスの連合軍は、撤退に追い込まれていた。

イギリス軍のトミー二等兵(フィン・ホワイトヘッド)は、仲間達を失い、一人で撤退作戦中のダンケルクの砂浜へとたどり着く。

そこで出会ったギブソン(アナイリン・バーナード)という兵士と共に、トミーは負傷兵を乗せた担架をかついで英国の救助船へと乗り込んだものの、船は爆撃される。トミーとギブソンはアレックス( ハリー・スタイルズ)という兵士を救出し、夜になって別の船へと乗り込むが、その船もドイツ軍の爆撃に遭い撃沈。3人は救助用のボートで海岸へと引き返す。

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