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サブタイトル「新たなる帝国」が指すものとは…?

© 2024 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
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コングも異変を察してウロウロしていたところ、地下空洞の奥底にさらに広大な世界が広がっていることを発見。そこで、自分と同族と思われる巨大猿軍団と黄色いミニコング(「スーコ」という名前らしい)と遭遇する。

どうやら、この巨大猿たちの集団がサブタイトルの「新たなる帝国」ということのようだ。この帝国に君臨しているのが、スカーキングという態度のデカい腕長系ボス猿。骨で出来たムチを使い、さらにシーモという氷属性の怪獣を従えてコングに襲いかかってくる。

このあたりの展開はもはや既視感たっぷりだが、猿山のボス争いというのは誰もが楽しめるコンテンツ。コングは一匹狼で風来坊なキャラとなっていて、その無頼っぷりがたまらないし、スカーキングは絶妙なヒール感で憎々しい。その圧政にあえぐ猿の民たちはデカい岩みたいなのを運んでるだけで、いまいちどういう虐待を受けているのかわからないが、ここでコングがスカーを倒し、革命を起こして猿たちを開放するという目的も定まった。

ゴジラも、この強敵の登場を察してアップしていたようで、エネルギー充填完了! 導かれるようにコングの元にやってくる。

ここで2匹がすんなり仲間になるのではなく、出会ったらとりあえずつっかかって取っ組み合いの小競り合いが始まるのが動物っぽくていい。

その闘いのなかでゴジラがコングに噛みついてブレーンバスターのような投げ技を見せており、これぞ怪獣プロレス! と固唾を飲んだのだが、アダム・ウィンガード監督は、本作に関するインタビューで『私は敬愛する映画監督であるジョン・カーペンターから多くの影響を受けました。彼が手掛けた『ゼイリブ』では、主要な登場人物の2人がサングラスを巡って争うシーンがあり、これは物語上の重要な瞬間でした』と発言しているので、あれはロディ・パイパーのブレーンバスターへのオマージュなのだろう。

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