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大怪獣盛りだくさんの「モンスターヴァース」

© 2024 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
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そしてメインイベントは、コング・ゴジラ組vsスカーキング・シーモ組のタッグマッチ。少女ジアが小美人役も担ってモスラを復活させており、華麗にゲスト参戦を果たすのもたまらない。

『ゴジラ-1.0』(2023)とは、コストが違うぜ! と言わんばかりの圧倒的な密度と描写、CGならではの動きとスピード感、そして流麗なカメラワークでド迫力のぶつかりあいをタップリ見せてくれる。

アダム・ウィンガード監督は、意識的にチャイルディッシュでキッチュな怪獣バトル映画を目指したようで、その試みは成功している。

映画『トランスフォーマー』シリーズ(2007〜)が、初期作にはあった人間側のドラマや陰謀論めいた展開を置き去りにして、ロボット生命体同士の終わりなき争いに軸を移してアニメのような方向性になっていったのと同様、「モンスターヴァース」も細かいことは抜きにして、ひたすら怪獣たちの縄張り争いを展開させることに重点を置こうとしているのかもしれない。

右拳にアタッチメントをつけたコングと、ピンクの背びれのゴジラが猛ダッシュで走ってくる姿を観て、「重厚さがない」とか「ドラマ性が希薄」などと言ってる人は、観る団体を間違えている。

頑固オヤジのキングコングと、キレたらヤバい破壊王ゴジラが対峙すれば、心の中で「オーマイゴッド!」と歓声をあげ、2匹が組んでまさかの連携技を見せたときに、心の中で「ディス・イズ・オーサム!」とチャントする。そのくらいの“モンスター・ヴァース・ユニバース”になれるかどうかが試されているのだ。

(文・灸怜太)

【作品概要】

■タイトル:ゴジラxコング 新たなる帝国
■公開日:2024年4月26日
■出演:レベッカ・ホール ブライアン・タイリー・ヘンリー ダン・スティーヴンス カイリー・ホットル アレックス・ファーンズ レイチェル・ハウス ファラ・チェン
■監督:アダム・ウィンガード
■脚本:テリー・ロッシオ ジェレミー・スレイター サイモン・バレット
■製作:レジェンダリー・ピクチャーズ ワーナー・ブラザース
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