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ゾロは完璧?残念?その再現度は…実写版『ワンピース』キャラ評価(2)。原作愛が炸裂した続編への伏線とは?

text by 吉田健二

原作者の尾田栄一郎が製作に携わったこともあり、多大な注目と高い評価を得ているNetflixの実写版『ONE PIECE』。今回は、実写版『ワンピース』に登場するキャラクターを、原作との違いを含めて深掘り解説。最も再現度が高かったキャラクターは誰…!? (文・吉田健二)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

侍のような佇まいが美しいゾロ

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ロロノア・ゾロ、通称ゾロは、三本の刀を操る三刀流の使い手。ルフィ海賊団の戦闘員としての役割を果たす。また、ゾロは世界最強の剣豪を目指し、日々己の技を探求するストイックな性格の持ち主である。

実写版『ONE PIECE』で、そんなゾロを演じたのは、日本人俳優である新田真剣佑。彼は、映画『るろうに剣心 最終章 the Final』(2021)や、映画『鋼の錬金術師』(2017)など、他実写化映画作品への出演経験が既にある。

また、米ロサンゼルス出身の彼は、英語のネイティブスピーカーであり、映画『パシフィック・リム: アップライジング』(2018)に出演。ハリウッドデビューも果たしている。

普段から無口なゾロは、刀を操る剣士。そのキャラクター像は、日本人の”侍”の姿を想像させる、まさに日本人にピッタリの役柄。その大役を、本作で日本人の新田真剣佑が見事に演じる姿は、まさに圧巻。ネット上では「完璧にゾロ」、「美形すぎる」、「とても格好いい」とその演技やルックスに絶賛の声が上がっている。

原作と実写版のゾロの違いを見ていこう。

原作では、ゾロが王下七武海の一人であるサー・クロコダイルが結成した秘密犯罪会社”B・W”(バロックスワークス)の一員であるMr.1と戦う際、ゾロがかつてMr.7に組織への勧誘を受けたが「ボスにするなら入ってやる」と断り、Mr.7を斬ったという話が言及されている。

実写版『ONE PIECE』のゾロの登場シーンでは、Mr.7に、”B・W”(バロックスワークス)へ勧誘され、ゾロはそれを拒否。Mr.7を真っ二つに斬り退治する姿が、実際に映される。

これは、原作でゾロが言及したシーンを実写で表現した、原作のちょっとした伏線回収となっているのだ。このシーンを見て「漫画で言っていたあの場面だ!」と興奮したファンも多いのではないだろうか。

また、“斧手のモーガン”の異名を持つ海軍大佐モーガンが支配する町シェルズタウンで、ルフィが囚われたゾロのもとを訪れる名シーンも原作と異なる描き方がされている。原作においてゾロは、海軍基地内で、既にはりつけにされた状態でルフィと出会う。

また、幼い少女がこっそりと基地内に足を踏み入れ、ゾロにおにぎりを渡し、モーガン大佐の息子”ヘルメッポ”が、それを踏みつけ、ゾロがペシャンコになったおにぎりをすべて食べきるシーンもここで描かれる。

対して実写版では、同じくシェルズタウンでルフィと出会うが、そこは海軍が集まる酒場のような場所。ゾロはそこで懸賞首の遺体が収められた小包を持ってきており、海軍から懸賞金をもらおうという魂胆だ。

そこで上述したヘルメッポ”に、少女から渡されたおにぎりを踏みつけられ、2人はその場で戦闘。その後、“斧手のモーガン”に、自身の元で働くか、7日間はりつけの刑の二者択一を迫られ、ゾロははりつけを選択するという流れになっている。

原作のゾロは、上記の少女を守るためにヘルメッポが飼っていた”狼”を斬り、はりつけの刑にされていた。

対して、実写版でのゾロは”海賊狩り”として懸賞金目当てでルフィと同じ場所に現れ、そこで海軍が集まる酒場で暴れ、海兵を医務室送りにして、はりつけの刑に処されるという流れに変えることで、見事にまとめ上げている。

(文・吉田健二)

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