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映画『白い恐怖』【ネタバレあり】あらすじ

アルフレッド・ヒッチコック

アルフレッド・ヒッチコック【Getty Images】

 翌日。エドワーズの助手が施設を訪れ、新所長が偽物だったことを報告。マーチソンは、「J.B.」をエドワーズ殺害犯として警察に通報する。

 一方、「J.B.」の身を案ずるコンスタンスは、彼を追って逃亡先のニューヨークへ向かい、彼が滞在するエンパイア・ステイツ・ホテルを尋ねる。

 ホテルにやってきたコンスタンスは、ホテルの専属探偵に口論した夫に謝りたい、と嘘をつき、「J.B.」と再会。彼を治療して真相を突き止める決意を固める。

 コンスタンスは、「J.B.」を連れてホテルを出て、恩師のブルロフ(マイケル・チェホフ)のもとへ向かう。その道中、コンスタンスは、「J.B.」の手に火傷の跡を発見。これが記憶喪失の原因を解き明かすカギだと直感する。すると、「J.B.」は、医療部隊時代、ローマ上空で銃撃されて火傷を負ったことを思い出す。

 ブルロフ宅にやって来たコンスタンスと「J.B.」。コンスタンスは、「J.B.」を夫だと紹介し、ブルロフに宿泊をお願いする。。ブルロフは、新婚旅行中にホテルが取れなかったというコンスタンスの偽りに気付きながらも、快く滞在を許す。

 その夜。縞模様の白いベッドカバーを見たコンスタンスは、再び発作を起こす。さらにその夜中。目を覚ました「J.B.」がバスルームに行くと、一面の白で発作を起こし、剃刀片手に部屋を飛び出す。

 初対面から「J.B.」を警戒していたブルロフは、彼に鎮静剤を投与。一貫して無実を主張するコンスタンスを、愛は判断を鈍らせると戒め、警察に通報しようとする。

 しかし、なおも真実を追求したいと訴える彼女に負けて、通報を数日待つことを約束。コンスタンスから「J.B.」の治療を依頼される。

 翌朝、彼の夢を分析したブルロフは、彼の恐怖が「雪上についたスキー板の跡」に紐づいていることを特定。コンスタンスは、「J.B.」とともに事件が起きたガブリエル・バレーに向かう。

 スキーを始めた二人。しかし、滑走中、「J.B.」が崖から落ちそうになる。ここで、彼は、全てを思い出す。幼い頃、弟を事故で死なせてしまったこと、記憶喪失を治すためにエドワーズとスキーをしている途中、断崖から落ちて彼が死んだこと、そして、自分の本当の名前が「ジョン・バランタイン」であることを―。

 目論み通り、エドワーズの死が事故によるものと分かり、ほっと胸を撫でおろすコンスタンス。やがて現場検証がはじまるが、ここで意外な展開が起こる。

 なんと、断崖下から発見されたエドワーズの遺体から、銃弾が発見されたのだ。再び殺人容疑で逮捕され、拘留されるジョン。「緑の園」に戻ったコンスタンスは、彼を救いたいと悲嘆に暮れる。

 しかし、コンスタンスの頭の中で何かが引っ掛かる。それは、ジョンがエドワーズとしてはじめて「緑の園」を訪れた時のこと。旧知の仲のはずのマーチソン所長が、なぜか彼をエドワーズとして扱っていたのだ。

 ここでコンスタンスは、「エドワーズはただの知り合いだが好きではなかった」という言葉を思い出す。真犯人は実はマーチソンでは―。そう踏んだコンスタンスは、ジョンの夢の内容を見直す。

 そして、彼女は、所長の座にとどまりたいマーチソンがエドワーズを脅し、スキー中の彼を背後から銃撃した、という事実を突き止める。マーチソンを詰問するコンスタンス。もはや逃げられないと悟ったマーチソンは、エドワーズを殺した銃で自殺を図る。

 ようやく容疑が晴れ、外に出ることができたジョン。コンスタンスは、そんな彼と手を取り合って、ブルロフに見送られながら、今度は本当の新婚旅行に出発するのだった。

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