利用者離れが加速。Netflixがコメディドラマに力を入れている理由とは? 第二の『ジ・オフィス』の製作が生き残りの鍵に
人気映画やドラマを手軽に視聴できる配信サービスNetflix。海外ドラマ『ストレンジャー・シングス』をはじめ、オリジナルコンテンツが充実しており、映画好き、ドラマ好きなら加入している方も多いはず。しかし現在Netflixは、大型のコメディドラマがこのサービスから去っていってしまう問題にどうやら直面しているようだ。早速現地のメディアを参考にその詳細に迫る。
オリジナルコンテンツだけになる?
Netflixの気になる今後は?
カナダのニュースサイトScreen Rantによると、人気配信サービスのNetflixが世界最大のストリーミングサービスになったのは、人気ドラマ『セックス・エデュケーション』のような受賞歴のあるドラマシリーズや、『アイリッシュマン』(2019)のような独占コンテンツを多く配信したおかげとも言われている。その他『ジ・オフィス』や、『パークス・アンド・レクリエーション』、『アレステッド・ディベロプメント』などの有名人気コメディ作品は、ここ数年でNETFLIXサービスを離れており、サービスの加入者数が徐々に減少し始める可能性がある。
この問題の根本には他の配信サービスの台頭がある。Netflixが海外ドラマや、映画を視聴するための画期的な配信サービスを提供したのに続き、あらゆるネットワークやスタジオが、配信サービスがいかに有利であるかに気付き、それぞれのサービスを持ち始め、現在では、Netflixの他にも手頃な価格のストリーミングサービスがたくさんある。最終的には、それぞれの映画やドラマは独自の配信サービスに属することになり、Netflixで視聴できるコメディーはオリジナルコンテンツだけになる可能性がある。
Netflixは人気ドラマ『フレンズ』を始めとした数多くの人気コンテンツの配信が停止になっても尚、数百万人の加入者を獲得していたが、それはコロナによるパンデミックのおかげだった。現在のNetflixはコメディに力を注いでいるが、残念ながら長寿のコメディ・ドラマはほぼなく、3シーズン目や、4シーズン目といった長さに入ると、シリーズのコストが大幅に上がるため、1〜2シーズンでドラマが打ち切りになることが非常に多い。これは、目先のお金の節約にはなるが、サービス加入者を維持できるような、長期的な人気を誇るコメディ番組が無くなってしまったことを表している。
他のコメディドラマが同様にNetflixから去る前に、何年も続く『ジ・オフィス』のような長編のコメディドラマを独自に開発することがNetflixにとって今後重要になることが予想できる。
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