アジアで大ヒットした台湾ドラマ『時をかける愛』(2019)をリメイク
『いつかの君に』
【作品内容】
ハン・ジュニは1年前の航空機事故で安否不明になった恋人ク・ヨンジュンの(アン・ヒョソプ)死を今も受け入れられずにいた。誕生日の夜、ジュニ(チョン・ヨビン)のスマホに彼女とヨンジュンそっくりの若者がレコード店の前で撮った写真が送られてくる。
写真を手がかりに店のオーナーだった男性のもとを訪ねると、女性は男性の姪のクォン・ミンジュで、ヨンジュン似の若者はナム・シホン(アン・ヒョソプ)という別人だとわかる。その後、勤務先に送られてきたカセットテープの曲を聞いていたジュニは1998年にタイムスリップして……。
【作品内容】
物語は2023年と1998年の間を行ったり来たりしながら展開。1998年にタイムスリップしたジュニはミンジュの体で目を覚まし、ナム・シホンと出会う。
再び2023年の自分の体に戻ったジュニは夢を見たと思うのだが、ミンジュの叔父から手渡された日記帳には自分がミンジュとして書いた日記が残されていた。
その中には「彼(=シホン)がク・ヨンジュンだ」という謎めいた一文も。ナム・シホンとク・ヨンジュンの人生はどのように重なり合っていたのか。時系列が複雑なので少し混乱するが、登場人物たちの運命の終着点を見届けたい。
今作は、台湾の人気ドラマ『時をかける愛』(2019)を韓国でリメイクした作品となっている。
台湾版では主人公・雨萱(ユーシュエン)役を演じたアリス・クーの演技が高く評価されたが、韓国版のチョン・ヨビンも負けてはいない。大人しく、いつもおどおどしている陰キャの女子高生クォン・ミンジュと、36歳のバリキャリ女性ハン・ジュニを巧みに演じ分けていて驚かされる。
そしてもう一つ、本作を語るうえで欠かせないのが、過去と現在をつなぐキーアイテムとして登場する音楽。
台湾版では伍佰(ウーバイ)の「Last Dance」だったが、韓国版では96年に19歳の若さで夭逝した歌手ソ・ジウォンの「涙を集めて(Gather my tears)」が使用され、切ないドラマをさらに盛り上げている。