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映画『ストレイト・ストーリー』【ネタバレあり】あらすじ

デヴィッド・リンチ監督(第70回カンヌ映画祭)【Getty Images】

 ある日。いつものようにトラクターを走らせていたアルヴィンは、家出少女と出会う。その夜、焚き火を囲みながら少女の身の上話を聞いたアルヴィンは、家族と一緒にいることが大切と語り、少女を実家に送る。

 翌朝、再びキャンプ地を発ったアルヴィンは、自転車レースの一団に遭遇。レースに出場している若者たちに迎え入れられ、含蓄ある言葉を投げかける。

 その後、ある街に訪れたアルヴィンは、車で鹿を轢いてしまった女性に遭遇。女性は、何度もこの場所で鹿を轢いている不本意を嘆き、車で走り去っていく。その夜のこと。アルヴィンが撥ねられた鹿を捌いて焼いていると、鹿の群れに囲まれる。

 翌日。アルヴィンに危機が訪れる。下り坂で突如ブレーキが効かなくなったのだ。あわてるアルヴィンをよそにトラクターは全速力で坂を下り、なんとか停車。そこへ、町の住人のダニー(ジェームズ・ケイド)やヴァーリン(ウィレイ・ハーカー)たちが心配して駆け寄ってくる。

 トラクターを修理に預けたダニーは、早速ローザに連絡。修繕費として、年金を小切手で送るように伝える。一方、ダニーは、アルヴィンを心配し、マウント・ザイオンまで車で送ると申し出るが、アルヴィンは頑なに拒絶する。

 その夜。アルヴィンはヴァーリンに誘われ、バーにやってくる。戦時中の思い出に花を咲かせる2人。アルヴィンは、仲間を間違って撃ってしまった過去を打ち明ける。

 ダニーの家で野営をして一夜を明かしたアルヴィンは、整備工のオルセン兄弟と値切り交渉を実施。喧嘩ばかりするオルセン兄弟に、家族の大切さを伝える。そして、ダニーの親切に感謝し、固い握手を交わしたアルヴィンは、夜明けとともに出発する。

 ウィスコンシン州に入ったアルヴィンは、酪農地帯を抜け、ミシシッピ川を渡り、マウント・ザイオン近くの墓地に車を停める。と、そこへ、差し入れの食事を手に神父(ジョン・ローダン)がやって来る。

 焚火を囲み語り合う神父とアルヴィン。話を進めるうちに、ライルが搬送された際に神父が病院に居合わせていたことが判明する。アルヴィンは、そんな神父に、ライルとの幼少期の思い出を語り、ライルに会いたいという切実な思い出を口にする。

 その後、アルヴィンは街のパブへ。10年ぶりにビールをたしなみ、パブの主人からライルの居場所を聞いた後、紅葉が美しい森へとトラクターを走らせる。と、そこへ大型のトラクターが通りかかり、アルヴィンをライルの家へと誘導する。

 長い旅路の果てに、ようやくライルの家へ到着したアルヴィン。家に向ってライルの名を呼ぶと、中から歩行器をつけたライルが出てくる。

 アルヴィンがトラクターで遠路はるばるやって来たことに感極まるライル。2人は、ポーチの椅子に腰かけ、子どもの頃と同じように空を見上げる。

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