カタルシスが半端ない…名作映画への胸アツオマージュとは? 映画『イコライザー3』徹底考察&評価。忖度なしガチレビュー
text by 灸怜太
元CIAトップエージェントが世の悪を完全抹殺する闇の請負人として暗躍する姿を描いた『イコライザー』シリーズ最終章『イコライザー THE FINAL』が公開中だ。最もバイオレンスで研ぎ澄まされた本作。前2作との関連は? ダコタ・ファニングとの19年ぶり再演も熱い【あらすじ キャスト 評価 考察 解説】(文・灸怜太)
「最強の最後は、最速の9秒で」マッコール最後の戦い
「19秒で世の悪を完全抹消する『イコライザー』が、今度は9秒で終わらせる!」と、いつの間にか悪人抹殺タイムの記録を更新していた“仕事の出来る男”、ロバート・マッコール。
2014年に公開された第1作目『イコライザー』では、ロシアンマフィアたちをオフィスで皆殺しにする際に「16秒」と予測しつつ、最後のひとりをコルク抜きでザクザクと痛めつけすぎたせいで28秒ほどかかっていたことを思うと、第3作目となる『イコライザー THE FINAL』の本気度が伝わってくる。
『イコライザー』は、「普段は目立たない男が、実は凄腕エージェントだった」という、みんなが大好きなテンプレートに、主演デンゼル・ワシントンの静かな迫力とイイ声、アントワーン・フークア監督のリアルで男臭い演出、そしてブルータルで過剰なバイオレンス描写が加わった、ハードなビジランテ(自警団)アクション。
早速、次のページから過去作をおさらいしつつ、本作の魅力を考察していこう。