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映画ファン大歓喜! あの女優と19年ぶりの再演。

『イコライザー THE FINAL』
映画イコライザー THE FINAL

本作のマッコールは、いつも以上に何を考えているかわからない透徹とした目をしており、まるで死神のように敵に迫っていく。

クライマックスは、もはやホラー映画。寝ている悪人を、わざわざそんな方法で脅さなくてもいいじゃないかと声をかけたくなるようなカマし方をみせたり、血まみれで死にゆくマフィアを動物実験を見守る科学者のような顔で観察する表情はシリアルキラーのようだ。

そう捉えると、事件の解決のために活動するCIAの女性捜査官エマ・コリンズと、すべて知っているのにヒントだけ与えて彼女を導いていくマッコールの関係性は、『羊たちの沈黙』のクラリスとレクター博士にも見えてくる。

このエマを演じるのが、名子役として活躍したダコタ・ファニングで、デンゼルとは『マイボディガード』以来19年ぶりの共演というのも、深読みしたくなるような巡り合わせだ。

街の人たちに救われたようでいて、より深い闇に堕ちているようにも思えるイコライザー。ホームセンターで働いていたころが懐かしくなるくらいだが、より残忍に、ダークにする方向性も悪くないと思うので、今後もシリーズを継続して、さらに殺しのスピード記録更新に挑んでいただきたい。

(文・灸怜太)

【作品情報】
タイトル:『イコライザー THE FINAL』
原題:THE EQUALIZER 3
監督:アントワーン・フークア(『トレーニングデイ』『エンド・オブ・ホワイトハウス』『マグニフィセント・セブン』『イコライザー』シリーズ)
脚本:リチャード・ウェンク(『イコライザー』シリーズ)
製作:トッド・ブラック、ジェイソン・ブルメンタル、デンゼル・ワシントン、アントワーン・フークア、スティーヴ・ティッシュ、クレイトン・タウンゼント、アレックス・シスキン、トニー・エルドリッジ、マイケル・スローン
出演:デンゼル・ワシントン(『トレーニングデイ』『フライト』『デンジャラス・ラン』『マイ・ボディガード』)、ダコタ・ファニング(『アイ・アム・サム』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『マイ・ボディガード』)
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