「タランティーノは天才すぎる!」絶対に聴くべき映画サントラ(5)。歴史を変えた映画音楽、愛とセンスが詰まった名盤
名作には優れたサウンドトラックが付き物であり、その作品をきっかけに使われている音楽のファンになるリスナーも多い。今回はそんな“サントラ”に着目! 古今東西の名作の中から、映画ファンであれば、絶対に見るべき&聴くべき名作・名盤を5本厳選してご紹介する。今回は第5回。(文・ZAKKY)
音楽オタク・タランティーノの愛とセンスが詰まった名盤
『パルプフィクション』(1994)
監督:クエンティン・タランティーノ
脚本:クエンティン・タランティーノ
出演者:ジョン・トラボルタ サミュエル・L・ジャクソン ユマ・サーマン
音楽:カリン・ラクトマン
【作品内容】
1930~40年代アメリカで流行していた大衆向け雑誌の犯罪小説(=パルプ・フィクション)を題材に、3つのエピソードが交差する物語。クエンティン・タランティーノ監督による、カンヌ映画祭パルムドール受賞作。タランティーノ旋風を巻き起こし、その作風は、その後の映画界に大きな影響を与えた。そして、そのサントラは、歴史に残る名盤となった。
【サントラの魅力】
映画『パルプ・フィクション』サウンドトラック
出典:Amazon
時は90年代。オルタナティブロック全盛の時代に、レトロでしかもニッチな楽曲をこれでもかと選曲。いわゆるサブカル好きなタランティーノのセンスが光り、こちらも後続の映画監督たちが刺激されることとなる。
ディック・デイルのサーフ・ギターが耳に残って仕方がない『ミザルー』をオープニングテーマとし、映像と楽曲の相性のよさにまずは、鳥肌が立つ。そして、クール・アンド・ザ・ギャング、アル・グリーン、ダスティ・スプリングフィールドなどの、知る人ぞ知る名曲のオンパレードが、作品に見事に溶け込んでいるのだ。
また、プロ・アマチュアを問わず、多くのロックバンドがライブにおけるオープニングSEとして『ミザルー』を使用するという現象も生んだ。
今作のサントラとして作られたわけではない歴史に埋もれつつあった楽曲陣を、「パルプフィクションの曲」として、世間に認知させ、当のアーティストたちの知名度を上げた作品としても、映画サントラ界に残した功績は計り知れない。
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