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「時間逆行で意味不明!?」思考が活性化するパズル映画(5)。脳がフル回転…巨匠が産んだ原点となる傑作

text by 編集部
Chistopher Nolan during Sundance Film Festival 2001 Awards Ceremony at Park City Racquet Club in Park City Utah United States Photo by Randall MichelsonWireImage

今回はパズルのように緻密で複雑なストーリーが特徴の、観るだけで頭が良くなりそうな作品を5本セレクト。列車爆破阻止のミッションに挑むタイムリープ、記憶喪失の男と身に覚えのない殺人…。予想できない展開や幾通りも可能な解釈に、脳がフル回転する作品たちをご紹介。今回は第5回。

(配信状況に関する情報は2022年12月時点のもの)

パズル映画の巨匠・クリストファー・ノーランの原点

『メメント』(2000)


出典:amazon

上映時間:113分
製作国:アメリカ
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
キャスト:ガイ・ピアース、キャリー=アン・モス、ジョー・パントリアーノ、マーク・ブーン・ジュニア、ラス・フェガ、スティーヴン・トボロウスキー、ジョージャ・フォックス、ハリエット・サンソム・ハリス、カラム・キース・レニー、ラリー・ホールデン

【作品内容】

保険会社の調査員・レナードは、愛する妻を目の前で殺されたショックで10分間しか記憶を保てない前向性健忘症になってしまう。本作では、ポラロイド写真や身体に彫られたメモを手がかりに、彼が犯人を探す様子を斬新なストーリーテリングで描く。彼は果たして犯人を見つけられるのか。

「処女作には、その作家の全てが表れる」と言われることがよくある。この言葉が本当ならば、本作にはノーランの全てが詰まっているのかもしれない。

本作は、『インターステラー』や『インセプション』で知られるパズル映画の名手・クリストファー・ノーランの商業映画第一作。原案を弟のジョナサン・ローランが務める。

本作最大の特徴は「ストーリーが本来の出来事とは逆の順で進行する」という複雑なシナリオである。時系列が逆向きの「モノクロパート」とそのままの「カラーパート」が交互に挿入され、終盤になるにつれ一点に収束していくのも特徴である。

これまで、「時間の操作」がテーマの作品を多く制作してきたノーラン。そこから垣間見えるのは、時間芸術である映画の可能性に挑戦しようとする彼の気概である。そうした意味で本作は、彼自身の試金石といえる作品である。

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