史上最高のTVドラマ劇場版は? 名作誕生! 大成功の日本映画(1)。衝撃大ヒット! 22億円で社会現象に
テレビドラマが映画化されるというと、やはりドラマ版よりも壮大な映像や物語のスケール、迫力が楽しめるのは魅力だろう。近頃は特にテレビドラマから映画作品を作る傾向が増えており、なかにはドラマは不人気なのに映画化を決行するパターンもあるようだ。今回は、そんなテレビドラマの映画化作品のうち、特に成功したといえる傑作を5本セレクトした。
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“金なし夢なし彼女なし”の男に「第二のモテキ」が到来!
『モテキ』(2011)
監督・脚本:大根仁
原作:久保ミツロウ
キャスト:森山未來、長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子
テレビドラマ版:『ドラマ24 モテキ』2010/7/16~10/1(金曜24:12~)
製作局:テレビ東京
【あらすじ】
ニュースサイトのライター職を得たばかりの元派遣社員・藤本幸世(森山未來)は、金も彼女もない孤独な生活を送っていた。しかし突然「第二のモテキ」が訪れ、女性達から次々とアプローチされるように。雑誌編集者・松尾みゆき(長澤まさみ)、みゆきの親友のOL・桝元るみ子(麻生久美子)、ガールズバーの従業員・愛(仲里依紗)、先輩社員・唐木素子(真木よう子)らタイプの異なる4人の女性達の間で翻弄される、幸世の恋愛の行く末とは…!?
【注目ポイント】
2008年から2010年にかけ、講談社「イブニング」で連載されていた久保ミツロウの漫画が原作。30歳手前のモテない草食系男子の派遣社員・藤本幸世が、ある日突然、「モテ期」に突入し、環境の変化に困惑しながらも、無我夢中でデートを重ねていくというストーリーだ。
金曜深夜0時過ぎからの放送(ネット局ではさらに深い時間)であることから、視聴率は2~3%を行ったり来たりといった状況だったが、徐々に社会現象化し、2010年の新語・流行語大賞では作品名“モテキ”が候補にノミネートされた。ドラマ化の影響で、原作の単行本は連載中よりも連載終了後に発行部数を伸ばしており、累計発行部数も200万部を突破している。
映画版は、ドラマ版から1年後を舞台としている。派遣社員を卒業し、ニュースサイトのライターとして、念願の正社員となった幸世に「第二のモテキ」が到来。新たに現れた女性たちと過去の女性たちとの間で揺れ動くというオリジナルストーリーが展開される。
ドラマ版・映画版を通じて、“金なし夢なし彼女なし”の冴えない男を演じた森山未來の好演が光っており、また、作中で流れる数々の“モテ曲”も話題となって、コンピュレーションアルバム『モテキ的音楽のススメ』が発売された。興行収入は22億円を超え、日本アカデミー賞やブルーリボン賞などさまざまな賞を受賞し、高評価を得ている。
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