今年5月、韓国のゴールデングローブ賞とも呼ばれる百想芸術大賞で3冠を達成した『ザ・グローリー～輝かしき復讐～』で、イム・ジヨンがいじめ加害者を演じて助演女優賞に輝いた。彼女の他にもアン・ボヒョンやハン・ソヒら、いま旬の俳優たちもブレイクのきっかけは悪役だった！ そんなスターたち5人のプロフィールと出世作をおさらいする。（文・古舘美和）

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悪役だけじゃない！
無骨で純情な役もハマる

ユ・インス　유인수

【注目ポイント】

1998年生まれ。俳優を志し、高校2年で地元の忠清南道天安市から単身ソウルへ。2017年にドラマ『力の強い女 ト・ボンスン』でデビューを果たした。

コワモテのためか悪役が続き、22年に世界中で大ヒットしたゾンビドラマ『今、私たちの学校は…』で抜擢されたグィナム役も悪役だった。

グィナムは高校の不良グループの一員。いじめは日常茶飯事で、クラスメートに性暴力まで振るい、威圧的な態度で周囲を怯えさせている。

ゾンビの出現によって学校が血の海と化すと、他人を犠牲にしてでも自分だけは助かろうと身勝手な行動を取る。

そしてゾンビになってからは何度倒しても生き返り、主人公たちを執ように追いかける。そのしぶとい姿が視聴者の恐怖心を増幅させた。

ゾンビ作品だけに、ユ・インスも撮影中は常に血まみれ姿。血のりには水飴が使われているため、撮影終了時には10キロ太ってしまったそうだ。

続いて出演した時代劇『還魂』では、名門術士家系の後継者パク・ダング役。

『今、私たちの学校は…』のグィナムとは180度異なる、陽気で仲間思いのキャラクターで悪役のイメージを払拭。OH MY GIRLのアリンとの爽やかロマンスも好評だった。

23年は『良くも、も悪くも、だって母親』『精神病棟にも朝が来ます』『悪霊狩猟団：カウンターズ2』と話題作への出演が続く。

【ブレイクのきっかけになった作品】

『今、私たちの学校は…』

突然ゾンビウイルスが蔓延した高校を舞台に、生徒たちが力を合わせてサバイブするゾンビアクションスリラー。科学の教師が作ったウイルスが原因で生徒たちが次々にゾンビと化し、パニックに陥ったヒョサン高校。

オンジョ（パク・ジフ）と幼なじみのチョンサン（ユン・チャンヨン）らはなんとか教室へと逃げ込み、生き残った十数人と共に次々と襲いくるゾンビたちに必死に抵抗する。

だが、仲間が1人また1人とゾンビ化していき、やがてその恐怖は街へと広がっていく。

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