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名作ぶち壊し…史上最低のリメイク日本映画(5)豪華キャストの無駄死に…大ブーイングで日本映画史に残る失敗作

text by 編集部

優れた映画は国境を超え、異なる地域でリメイクされる。リメイク版の作り手は、オリジナルを超えるために知恵を絞るわけだが、中には、残念ながら力及ばず、縮小再生産になるどころか、オリジナルに泥を塗るような出来栄えの作品も。今回は、海外の映画をリメイクしたものの、不評を買った作品を5本厳選してご紹介する。

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“豪華キャストの無駄遣い”。日本映画史に残る迷作

『CUBE 一度入ったら、最後』(2021)

上映時間:108分
監督:清水康彦
脚本:徳尾浩司
原作:『CUBE』(1997・カナダ)
キャスト:菅田将暉、杏、岡田将生、柄本時生、田代輝、山時聡真、斎藤工、吉田鋼太郎、高川裕也、辻本みず希、森本サイダー、中山慎悟、中田健太郎、仲井間稜

【作品内容】

密室サスペンスの先駆けとなったカナダ映画『CUBE』をリメイク。原作のビンチェンゾ・ナタリ監督自らが監修し、キャストにも菅田将暉や斎藤工、杏ら豪華俳優陣を揃え製作された。

【注目ポイント】

菅田将暉
菅田将暉Getty Images

「CUBE」、すなわち謎の立方体に閉じ込められた男女6人の脱出劇をスリリングに描き、低予算ながら世界的ヒットを記録した原作。

部屋を移動しても待ち受けるのは新たな密室空間。誰がこの6人をこの部屋に集めたのか。それはどんな目的だったのか。ワンシチュエーション作品にも関わらず、ソリッドなシチュエーションホラーとして世界的ヒットを記録した。

しかしながら、日本リメイク版『CUBE』は、原作で描かれた謎解きの面白さが半減し、ただ密閉空間に閉じ込められ、徐々に我を失っていく登場人物ばかりがクローズアップされ、“豪華キャストの無駄遣い”という評価が大多数を占めた。

オリジナル版を意識しすぎて、改変された箇所も、原作を観た層から反発を買う結果に。その上、オリジナルを知らず、日本版のみを観た観客からも“感情移入できず、分かりにくい”と不評を買った。

興行収入は約4億5000万円に終わった日本版。しかしながら、製作陣やキャストには罪はないだろう。いわば、この作品の設定自体、邦画でリメイクするには不向きだったと言わざるを得ない。

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