女性歌手は演技もすごい! 日本最高の演技派歌姫(4)孤高のカリスマ…他を寄せ付けない存在感を持つのは?
歌声で我々を魅了する、日本が誇る歌姫たち。その存在感はステージを降りても発揮される。彼女たちが映画に出演すると、他の共演者にはない艶やかなオーラを放ち、またもや我々はその存在感に魅了されるのだ。彼女たちの芝居は、なぜ魅力的なのか。その理由を深掘りするべく、今回は演技が上手い女性ミュージシャンを5人セレクトして紹介する。
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自然体な演技が唯一無二
藤原さくら『銀平町シネマブルース』(2023)
監督:城定秀夫
脚本:いまおかしんじ
出演者:小出恵介、宇野祥平、吹越満、藤原さくら、日高七海、中島歩、黒田卓也、木口健太、小野莉奈、平井亜門、守屋文雄、関町知弘、小鷹狩八、谷田ラナ、さとうほなみ、加治将樹、片岡礼子、藤田朋子、浅田美代子、渡辺裕之
【作品内容】
一文無しの男・近藤(小出恵介)は、青春時代を過ごした銀平町に戻ってくる。ある日、映画好きのホームレスや、映画館・銀平スカラ座の支配人と知り合い、銀平スカラ座で住み込みのアルバイトを始めることになる。
そこで働くスタッフや、個性豊かな客との出会い、近藤は自分と向き合い始める。
【注目ポイント】
歌手としても女優としても独特の存在感を放つ藤原さくら。藤原はフジテレビ系テレビドラマ『ラヴソング』で女優デビューを果たした。このころは演技未経験ながら、厳しい審査基準をクリアし、約100人のオーディションを勝ち抜いた。
本作では銀平スカラ座の従業員・足立エリカを演じる。
藤原さくらの演技は、自然体で力の抜けた感じが心地よいリズム感を生む。彼女の持つ落ち着いた声や色気のある表情は、同世代のどの女優にもない唯一無二の武器だ。
彼女の役は、彼女にしか体現できないと思わせる説得力を持っている。卓越した演技の裏にある泥臭い努力の部分を感じさせず、映画の中に焼き付いているかのような印象を受ける。
演技から葛藤や努力が見え隠れするタイプの役者も観ていてスリリングではあるが、藤原の場合は、他者を寄せ付けないような孤高の存在感が魅力だ。彼女の世界には彼女以外いない…。そのようなつかみどころのない不思議なオーラがある。
歌手としてはもちろん、女優としての今後の躍進にも期待が集まる。
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