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実はお蔵入りだった? 製作中止…幻の続編があった名作映画(1)大人になった少女が殺し屋に? 消滅の理由とは

text by 吉田健二

映画の終わりに表示される「To Be Continued…」というメッセージ。それは、映画の続きを期待するファンの心を揺さぶる魔法の言葉だ。しかし、予算やタイミングなどにより、続編の製作が中止になることも少なくない。今回は米MovieWebから実現しなかった続編を5作品紹介しよう。

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大人になったマチルダが殺し屋に?

『レオン2』

映画「レオン」のナタリー・ポートマン
マチルダを演じたナタリーポートマンGetty Images

監督・脚本:リュック・ベッソン
キャスト:ジャン・レノ、ゲイリー・オールドマン、ナタリー・ポートマン、ダニー・アイエロ

【作品内容】

ニューヨークのアパートに住む12歳の少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)は、買い物に出かけている間に悪徳麻薬捜査官・スタンスフィールド(ゲイリー・オールドマン)の手で家族全員を虐殺される。

たまたま難を逃れたマチルダは、隣の部屋に住むレオン(ジャン・レノ)に助けを求める。彼が一流の殺し屋であることを知ったマチルダは、家族の復讐のために殺しの技術を教えてほしいと頼みこむ。

やがて奇妙な同居生活を始めた2人は次第に心を通わせるようになり、友情と恋愛の間で苦しみはじめる…。

【注目ポイント】

ジャン・レノが孤独なイタリア系移民の殺し屋を演じたことで知られる『レオン』。その衝撃的なエンディングは、マチルダを逃がしたレオンが手榴弾のピンを抜き、ゲイリー・オールドマン演じる悪徳警官・スタンフィールドもろとも爆死するというものだった。

タイトルにもなっているレオンが亡くなった以上、続編はないと世間は踏んでいた。しかし、リュック・ベッソンは、どうやら続編のアイデアを隠し持っていたようだ。

そのアイデアとは、大人になったマチルダが、レオンと同じく“掃除屋”となり、自分の家族を殺すよう命じたカルテルのメンバーに再度復讐をかけるというものだ。

ただ、このアイデアは残念ながら、マチルダを演じた女優ナタリー・ポートマンへの負担が大きいことや、権利の所有者がベッソンではなく制作会社のゴーモン社であったことなどから、お蔵入りとなった。

なお、麻薬カルテルへの復讐劇という本作のアイデアは、その後ゾーイ・サルダナ主演のアクション映画『コロンビアーナ』(2011)の下地として使用されている。

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