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えっどういうこと…? 最も意味不明なラストシーンの名作映画(5)ハッピーエンドが実はバッドエンド…? その理由は?

text by 編集部

観客をけむに巻くような不可解なエンディングは、往々にして観客の間に議論を呼び起こす。そのため、こういったエンディングの作品は、観客の記憶に強く残るものが多い。今回は、米ScreenRantを参考に、エンディングが議論され続けるミステリアスな映画5本をご紹介しよう。

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ラストシーンが物語のはじまり?
駆け落ちした2人を待ち受ける試練

『卒業』(1967)

映画『卒業』のワンシーン。主演のダスティン・ホフマン
映画卒業のワンシーン主演のダスティンホフマンGetty Images

上映時間:107分
監督:マイク・ニコルズ
脚本:バック・ヘンリー、 カルダー・ウィリンガム
キャスト:アン・バンクロフト、ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロス、マーレイ・ハミルトン、ウィリアム・ダニエルズ

【作品内容】

大学を優秀な成績で卒業したベンジャミンは、将来を嘱望されながらも鬱々とした毎日を過ごしていた。そんなある日、彼は父親の共同経営者の妻であるロビンソン夫人に誘惑され、逢瀬を重ねるようになる。

その後、両親の勧めでロビンソンの娘エレインとデートした彼は、純粋な彼女を本気で好きになってしまう。嫉妬したロビンソン夫人は、お互いの不倫関係をばらすとベンジャミンを脅すが…。

【注目ポイント】

第40回アカデミー賞で監督賞を受賞し、主演のダスティン・ホフマンを一躍スターダムにのし上げた本作。そのラストシーンは、映画史に残る名シーンとしてあまりにも有名だ。

エレインが大学をやめ、医大生と結婚すると聞きつけたベンジャミンは、手を尽くし、エレインの結婚式が行われる教会を突き止める。そして、ベンジャミンとエレインは、お互いの名を呼び合い、結婚式場から逃げ出す―。

一見、ハッピーエンドのように思える本作のラストだが、映画ファンの多くは、これが本当にハッピーエンドと呼べるのかどうか疑問を抱いている。

それは、結婚式場を後にした彼らが見せる表情にある。バスに飛び乗り一息ついた二人だったが、その表情からはさっきまでの興奮と期待は消え去り、徐々に不安がにじみはじめるのだ。

ベンジャミンとエレインは、両親に立ち向かい、自分たちの気持ちに従い行動を起こしたはずだ。しかし、彼らは、徐々に自分たちの行動が若気の至りだったことをを自覚しはじめる。

そう考えると、実は、本作のストーリーが、彼らの苦難のほんの幕開けに過ぎなかったことが明らかになって来るだろう。

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