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「完全に狂ってる…」吐き気がするほどリアルな戦争映画(5)。歴史を変えた史上最高の傑作、戦争映画の金字塔

text by 編集部

ロシアがウクライナに侵攻して1年が経った。ほとんどの人が、戦争は二度としてはいけないことだと考えているだろう。しかし我々の世代は自ら経験したわけでもなく、どこか自分には関係ないことだと思っているはずだ。だが、知らないからこそ学ばなくてはいけない。今回は見るのも辛いが、多くの人に知ってほしいリアルな戦争映画を紹介する。今回は第5回。

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戦争経験者がフラッシュバックを起こすほどリアル
ノルマンディー上陸作戦を描いた戦争映画の金字塔

『プライベート・ライアン』(1998)

原題:Saving Private Ryan
製作国:アメリカ
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ロバート・ロダット
キャスト:トム・ハンクス、マット・デイモン、トム・サイズモア、エドワード・バーンズ

【作品内容】

1944年、フランス北部ノルマンディー。熾烈な上陸作戦を生き延びたミラー大尉のもとに、軍上層部からある命令が下る。それは、4人の兄弟の内3人が戦死したジェームズ・ライアン二等兵の救出だった。ミラー大尉と7人の兵士たちは、1人を救うために8人の命が危険にさらされることに疑問を抱きながらも最前線へと向かう。

【注目ポイント】

ジョンミラー大尉役のトムハンクスGetty Images

本作は、”ハリウッドの帝王”スティーブン・スピルバーグが、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦を題材に極限状態に置かれた兵士たちの絆を描いた戦争ドラマ。主演のミラー大尉をトム・ハンクス、ライアン二等兵をマット・デイモンが演じる。

「全ての戦争映画はプライベートライアン以前・以降に分かれる」と言われるほど、映画史に決定的な影響をもたらした本作。見どころは、なんといっても序盤30分に及ぶオマハビーチの戦いだろう。

ハンディカメラで撮影された悲惨な戦闘はホンモノの戦争と見まごうほどリアルで、公開時はフラッシュバックを起こした戦争体験者が続出したという噂がささやかれている。

また、命の重さをめぐるジレンマなど、本作がかかげる問いも重い。戦争の恐ろしさ、虚しさ、悲しさ…すべてが詰まった映画史上の傑作である。

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