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意外? 世界で最も人気のジブリ映画は…世界興行収入ベスト作品(3)特別な人気! 世界に愛される理由は?

text by 編集部

日本を代表するアニメーション製作会社スタジオジブリ。その人気は全世界に広がり、日本のアニメーション世界を親しむきっかけを作った。そして、国外でも多くの人々に愛されるアニメ映画作品となり、その魅力は高まるばかりである。今回は現地メディア米Colliderを参考に海外で特に高評価を得るジブリ作品5つを紹介する。

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日本版リトルマーメイド
自然環境をポップに表現

『崖の上のポニョ』(世界興行収入:約304億円)

© 2008 Studio Ghibli・NDHDMT
© 2008 Studio GhibliNDHDMT

上映時間:101分
監督:宮崎駿
脚本:宮崎駿
製作:鈴木敏夫
キャスト:奈良柚莉愛、土井洋輝、山口智子、長嶋一茂、所ジョージ

【作品内容】

海を臨む崖の一軒家に母リサと一緒に住む少年の宗介。ある日宗介は、小さな瓶の中に身動きが取れなくなっていた魚の子・ポニョを救出する。

そこから徐々にお互いに惹かれ合っていく2人であったが、人間嫌いなポニョの父・フジモトにより、ポニョは再び海へと戻される。

それでも宗介のことを想い、人間になりたいと切望するポニョ。妹たちの力を借り、フジモトの魔法を盗み出し、再び宗介との再会を目指す…。

【注目ポイント】

スタジオジブリの長編映画の中で海外の人気が高い作品。それは5歳の少年・宗介(土井裕貴)が海辺の崖で見つけた瓶に閉じ込められた魚・ポニョ(奈良ゆりあ)との関係を中心に描いた映画『崖の上のポニョ』である。

少年の宗介は瓶の中に入っていた魚のポニョを救い、それをきっかけとして2人は仲良くなる。やがて宗介が見つけたポニョは普通の魚ではなく、魔法使いと海の女神の娘であることが判明する。宗介に恋をしたポニョは、宗介と同じように人間になることを切望するのだ。

映画『崖の上のポニョ』は、その美しく作り込まれたストーリーを通して、世界の自然のバランスの重要性を浮き彫りにする。視聴者に自然の真の価値や自然界と人間界の調和のとれた関係を維持することがいかに重要なことかを思い起こさせてくれる。本作はスタジオジブリの他の作品達と同様に示唆に豊む作品であり、興行収入的にも素晴らしい数字を記録している。

また海外で人気の理由は他にもある。本作のテーマは宗介とポニョが見せてくれた人間の愛に関することだけではない。そこには海などの自然環境についてのテーマも含まれている。映画『もののけ姫』や、映画『風の谷のナウシカ』(1984)、映画『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994)などで、自然界と人間界のバランスについての壮大なテーマが含まれていることは言うまでもない。

しかし映画『崖の上のポニョ』では自然環境についてのメッセージを上記のような他のジブリ作品よりもより明るくライトに表現することに成功しているのだ。さらに本作のストーリーは魚のポニョが人間になるというもの。これは人魚が人間となるハリウッドの名作『リトルマーメイド』(1989)とよく似ている物語だ。そのため海外の視聴者にとって本作のストーリー内容はわかりやすく馴染みのあるものとなったのではないだろうか。

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