コンプラ完全アウト…!? アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』史上もっとも過激なエピソード5選。トラウマ級の妖怪を厳選してセレクト
水木しげる原作のアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』。これまで実に6度にわたって放送されており、シリーズ化のたびに同じエピソードが時代に併せて何度もリメイクされてきた。しかし、中には、さまざまな理由から、放送が難しいエピソードも存在する。今回は、令和の世の中だったら確実にコンプライアンスに引っかかるだろう作品5選をご紹介しよう。(文・編集部)
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鬼太郎史上最恐のホラー回?
罰当たりな科学者を襲うトラウマ級の呪い
「足跡の怪」(第2期)
演出:茂野一清
脚本:安藤豊弘
作画監督:森利夫
1670年代に放送された鬼太郎第2期シリーズは、1960年代に放送された第1期の続編と位置付けられており、原作のネタ切れもあって水木しげるの短編作品を翻案したブラックで恐ろしい作品が多いのが知られている。中でも特に全国の子どもたちを震え上がらせたエピソードが、「足跡の怪」だろう。
本エピソードの中心人物は、科学者の中村と山田。2人は、とある村の近くにある「入らずの山」に立ち入り、御神体である岩のかけらを研究材料として勝手に盗み、その結果、嵐や地割れ、神隠しなどの祟りが村で多発する。
岩を返してもらうよう村長から依頼された鬼太郎は、2人の説得を試みるが、2人は迷信だと突っぱね、頑なに譲ろうとしない。そうこうしているうちに、2人の身にも祟りが降りかかりはじめるのだが、その祟りがなんとも恐ろしいのだ。
まず初めに祟りが起こったのは山田だ。彼ははじめ、自分の小指がなくなっていることに気づく。恐れ慄いた彼は、中村のもとに駆け込むが、耳、目、鼻、と次々に身体の部分がなくなっていき、血のような真っ赤な足跡を残して消滅する(原作では、欠損とともに「ボコッ」「モガッ」という擬音が書かれており、なんとも恐ろしい)。
そしてこの祟りは、中村の身にも起きる。中村から岩を奪い返した鬼太郎だったが、狂気に陥った中村はニトログリセリンを使い、岩ごと爆破しようと企てる。そんな絶体絶命の瞬間で、今度はドロドロと中村の顔が溶け始める。そして、目を失い、ゾンビのようにほっつき歩く中村は、そのまま地面に空いた穴へと落ちていくのだ。
ちなみにこの回、第5期でリメイクが検討されたが、あまりの恐ろしさでお蔵入りに。その後、第6期で「霊障 足跡の怪」としてリメイクされたが、2期そのままの展開を流すわけにはいかなかったらしく、溶けていく登場人物が真っ黒になっていたり、全体が登場人物が見た幻覚だったりと、かなりマイルドな描写になっている。