原作以上にハマる…ヤンキー漫画史上、最高の実写化日本映画5選。再現度が素晴らしい力作をラインナップ
近年、ヤンキー漫画原作が数々実写化され、空前のヤンキーブーム真っ只中である。不良というイメージから、お茶目なギャップにハマる人が続出している。そんな様々なヤンキーの中、今回は、ヤンキーブームの火付け役になったものから、意外な人物が出演している隠れた名作まで、ヤンキー漫画原作の実写映画を5本紹介する。(文・ZAKKY)
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誰しも魂震えるヤンキー映画の金字塔
『クローズ ZERO』(2007)
監督:三池崇史
原作:高橋ヒロシ
脚本:武藤将吾
出演:小栗旬、黒木メイサ、やべきょうすけ、山田孝之、塩見三省、遠藤憲一、岸谷五朗、桐谷健太、高岡蒼佑、渡辺大、深水元基、高橋努、鈴之助、遠藤要、上地雄輔、大東俊介、小柳友
【作品内容】
不良の巣窟・鈴蘭高校。名立たる猛者が集まるゆえ、ひとつにまとまることはなく、勢力争いを繰り返していた。現在の最大勢力は3年の芹沢多摩雄(山田孝之)率いる「芹沢軍団」。転校してきた暴力団組長の息子・滝谷源治(小栗旬)は、転入初日から鈴蘭制覇を目論み、芹沢に喧嘩を売る。そして、滝谷に着いてゆく反芹沢派も仲間になり、新勢力を拡大させていく。
【注目ポイント】
主人公・滝谷源治(小栗旬)が鈴蘭高校に転校してくる1年前という、時系列・舞台設定が、まず秀逸だ。
そのような見事な仕掛けにより、原作ファンも安心して観ることができた(映画化が発表された際、誰が春道を演じるんだ? と、ファンたちはヒヤヒヤしたものである)。
さらに、小栗旬、山田孝之の登壇ということに、それはそれでヒヤヒヤしたものだ。それまで、爽やか・おとなしめな男子のイメージしかなかったこの2人にヤンキー役が務まるのか? と。
しかし、そんな心配は杞憂に終わった。2人とも、狂気溢れる鋭い眼差し、いつ何時でも「喧嘩をしたくてしょうがない」といった心の声が漏れ出たような野性味あふれた立ち振る舞い…すべて完璧である。
特に山田孝之は、高身長ではないが恰幅が良く、「こういうヤンキーいる!」と思わせるボスの風格を見事に熱演。
また、原作に登場する最強の男・リンダマン役の深水元基も、その高身長を活かし迫力満点の演技を披露。「勝てるわけねーだろ、こんなやつに!」と観る者に呟させずにはおかない素晴らしい再現ぶりに心から拍手を送りたい。