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「近年稀に見る傑作」若葉竜也のプチ炎上にみる”役者としての誠実さ”とは? ドラマ『アンメット』第1話考察&感想レビュー

text by 苫とり子

杉咲花が主演を務める月10ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)が放送スタート。本作は、“記憶障害の脳外科医”が主人公の、新たな医療ヒューマンドラマだ。第1話の物語とともに主演の杉咲花と若葉竜也にフォーカスしたレビューをお届けする。 (文・苫とり子)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール:苫とり子】

1995年、岡山県生まれ。東京在住。演劇経験を活かし、エンタメライターとしてReal Sound、WEBザテレビジョン、シネマズプラス等にコラムやインタビュー記事を寄稿している。

近年稀に見る傑作が誕生。杉咲花が記憶障害の脳外科医を熱演

©カンテレ
©カンテレ

物語は、主人公の川内ミヤビ(杉咲花)が勤務する丘陵セントラル病院に、アメリカの大学病院から脳外科医の三瓶友治(若葉竜也)が赴任してくるところから始まる。

院内の案内を頼まれたミヤビは、救急部長の星前宏太(千葉雄大)に三瓶を紹介。その時、救急要請が入り、急患が運ばれてくる。

患者の赤嶺レナ(中村映里子)は、検査の結果、脳梗塞と判明。すぐに夫である江本博嗣(風間俊介)の承諾を得て、三瓶は着任早々、成功率わずか30%の手術に臨むことに。そんな三瓶から助手を頼まれるが、看護師長の津幡玲子(吉瀬美智子)がそれを制止。なぜなら、ミヤビは1年半前の事故で脳を損傷しており、記憶障害を患っていたのだったーー。

原作は、講談社「モーニング」で連載中のコミック『アンメット-ある脳外科医の日記-』(原作:子鹿ゆずる/漫画:大槻閑人)。元脳外科医である子鹿ゆずるが自身の経験をもとに描くリアルな医療ヒューマンドラマを実写化した本作の主演を務めるのは、杉咲花だ。

映画『市子』『52ヘルツのクジラたち』など、話題作での主演が続く杉咲が、過去2年間の記憶をすべて失い、新しい記憶も1日限り、寝て起きたら前日の記憶がなくなってしまう記憶障害の脳外科医・ミヤビを演じる。

毎朝5時に起きて机の上の日記を読み、失った記憶を覚え直すミヤビ。関東医科大学病院脳神経外科の教授・大迫紘一(井浦新)の治療を受けながら、記憶をなくす前の研修先だった丘陵セントラル病院に勤務しているが、医療行為は一切行わず、看護助手として働いている。

しかし、三瓶は「(ミヤビは)新しい情報を保存する海馬を損傷しているが、元々持っている情報を受け出す前頭葉は損傷はしていない」と主張。第1話では、そんな三瓶の後押しでミヤビが脳外科医として復帰するまでが描かれた。

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