命懸けで責務を全うする寡黙な剣士
冨岡義勇
演じるなら、この人!
~山崎賢人~
鬼殺隊最高位剣士集団の柱の一人であり、「水柱」の称号を持つ。
初登場シーンでは、鬼と化した禰豆子が炭治郎を襲う現場に現れて、禰豆子の首をはねようとするも、妹を守ろうとする炭治郎と、その兄を庇う禰豆子の姿を見て刀を収める。炭治郎に鬼殺隊士として生きる道を示した、劇中屈指の重要人物である。
山崎賢人は、『斉木楠雄のΨ難』など、ジャンプ漫画を原作とした実写映画の常連俳優だ。また漫画実写化の金字塔『キングダム』を成功に導いた功労者でもある。
キャリアを重ね、着実に演技力と風格を高めてきた山崎は、炭治郎の最初の導き手・冨岡義勇を演じるには打ってつけの人材だろう。
冨岡というキャラクターは、現実世界でいうと、学校の部活動などにおける、優しくて頼りになる大人びて見える2学年上の先輩といった存在。しかし、天然な部分もあり、炭治郎の自由奔放なペースに翻弄されたり、口べたすぎることから、同じ「柱」である胡蝶しのぶに「そんなだから みんなに嫌われるんですよ」と痛烈なツッコミを受けてしまうところも、愛すべきキャラである。
物語全体を通して鬼との直接的な戦闘シーンはなく、一歩引いたポジションから炭治郎たちを援護射撃してきた。そんな彼は次々と鬼に抹殺されてゆく「柱」の中で生き残った者の1人であり、最終的には炭治郎と共にラスボスである鬼の絶対的支配者・鬼舞辻無惨を撃退する。言ってしまえば、美味しいところをかっさらったキャラクターでもある。
現在の円熟味を増した山崎には、弟分キャラではなく、よき兄貴分的な冨岡義勇の役がふさわしい。