ホーム » 投稿 » コラム » もはや神業…。レオナルド・ディカプリオのブチギレ演技が堪能できる映画5選。怖さを通りこして痛快な気分に!? » Page 6

キレまくる姿が愉快痛快
史上最もフ○ックという言葉が使われた作品

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2012)

原題:The Wolf of Wall Street
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:テレンス・ウィンター
キャスト:レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、ジャン・デュジャルダン、ロブ・ライナー、マシュー・マコノヒー

【作品内容】

アメリカの起業家、ジョーダン・ベルフォートの回想録『ウォール街狂乱日記 -「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』を原作とした、型破りな伝記映画。若きジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は、金持ちになる野望を胸に、ウォール街の投資銀行・LFロスチャイルドに入社。半年かけて株式仲介人の資格を取り、意気揚々と出社すると、世界的株価大暴落「ブラックマンデー」に襲われ、会社は倒産。失業したジョーダンは落ち込む間もなく、次なるビジネスに目を光らせていた…。

レオナルドディカプリオ左とマーティンスコセッシGetty Images

マーティン・スコセッシとディカプリオの5度目となるコラボレーションによって生まれた作品。180分の上映時間のうち、「フ○ック」という言葉が使用された回数は驚異の約570回。およそ3分に1回は「フ○ック」という言葉が叫ばれているという計算になる。

【“ブチギレ”ポイント】

受話器を耳に当てながら通話相手であるお客にキレ、部下にキレ、浮気を疑う妻にキレられ、キレ返し…。言ってしまえばどんな時でも常にキレている、生命力に満ちあふれた実業家役をディカプリオが熱演。

本作の主人公・ジョーダン・ベルフォートにとって怒りとは、弱肉強食の世界を生き抜くための燃料であり、客、部下、恋人といった他者に思いを伝えるための武器であり、アイデンティティーそのものである。口角泡を飛ばして「フ○ック」と連呼し、中指を立てつづけるディカプリオの姿を見ていると、おぞましさを通りこして痛快な気分になる。

仲間のブラッド(ジョナ・ヒル)とともにヤバい薬を大量に服用し、顔面を真っ赤にして地面を這いつくばるアクションは爆笑もの。観る者に恐怖ではなく、笑いと活力を与えるディカプリオの“ブチギレ”演技は、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』において、無形文化財の境地に達した。そう断言しても決して言い過ぎではないだろう。

そんなディカプリオの最新作は、マーティン・スコセッシと再びタッグを組んだ『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン』。舞台は1920年代のアメリカ。FBI捜査官に扮したディカプリオが、利権や人種差別が複雑に絡んだ難事件に挑む犯罪映画とのこと。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』以来のスコセッシとのコラボ作。果たしてディカプリオは我々にどんな表情を見せてくれるのか。期待して待とう。

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