セス・マクファーレンの『ファミリー・ガイ』は日常的に物議を醸している
セス・マクファーレンは、彼自身とユニバーサル・ピクチャーズを被告とするこの訴訟について、公のコメントを出すことはなかった。しかし、マクファーレンは30年にわたる自身のキャリアを通じて、論争を避けたことは一度もない。
アニメ作品である『ファミリー・ガイ』に含まれる攻撃的なジョークが原因となり、マクファーレンが外部から法的措置が取られたことは何度もあるのだ。
FOXのアニメシリーズである『ファミリー・ガイ』は、非営利の監視団体であり、子供に対してわいせつで、有害であると認識する番組に圧力をかける「Parents Television Council (親たちのテレビ会議 )」という団体の標的となってきた。
「Parents Television Council (親たちのテレビ会議 )」は、以前に『ファミリー・ガイ』が、キリスト教の価値観を侵害する下品でわいせつな内容であるとして、この番組の中止を求めたこともある。
マクファーレンの『ファミリー・ガイ』は同性愛嫌悪、トランスフォビア、性的暴力、知的障害、歴史的悲劇に関わるブラックなジョークで、定期的に炎上していたのだ。
著作権侵害は、立証を果たすことが複雑であるため、訴えを起こした原告が勝訴するのは難しい。それでも、マクファーレンの映画『テッド』に対する訴訟は、マクファーレンが法的措置に直面した最初の例ではないのである。
例えば、2007年「Bourne Co. Music Publishers」は、FOXと『ファミリー・ガイ』作者のマクファーレンが『ピノキオ』の劇中歌である「星に願いを」のパロディ・リミックスを制作したことをめぐり、FOXを提訴した。
マクファーレンはまた、俳優アート・メトラーノからも著作権侵害で訴えられ、彼の得意とするマジックのパロディを描いたエピソードを巡る訴訟を起こし、長期にわたる法廷闘争に発展した。
実際マクファーレンが『Charlie the Abusive Teddy Bear(虐待テディベアのチャーリー)』を「Funny Or Die(ファニー・オア・ダイ)」から見つけ、映画『テッド』の製作のインスピレーションに使用した可能性は高いと言える。
しかしながらその内容を世界に需要のあるものへと作り上げたマクファーレンの才能も、疑うことのできないものだろう。
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