鬼舞辻無惨さえも安堵感を抱かせる鬼殺隊のトップ
産屋敷耀哉(うぶやしきかがや)
演じるなら、この人!
~宮沢氷魚~
「鬼殺隊」の最高責任者であり、千年にもわたって鬼舞辻無惨と敵対する産屋敷家一族の第97代目当主。
初登場は、柱が一堂に介した「柱合会議」。議論の的は禰豆子を処刑をするか否か。ほぼ全員が処刑に同意だったが、産屋敷が言葉を選びながら竈門兄弟を受けれようと他の柱に優しく諭した。
産屋敷は鬼舞辻無惨のことを「我が一族唯一の汚点」と評し、産屋敷家が無惨の遠い親戚であるということを明らかにする。常に優しい言葉で語るが、内側では鬼に対する並々ならない憎しみを抱いている。竈門兄弟を受け入れるという選択は、彼の寛容な心を雄弁にあらわしている。
クセの強い柱たちは、全員が産屋敷に恩がある。「鬼殺隊」は“産屋敷のために”という思いで結成された組織なのだ。
それ故、みんな産屋敷に心酔しているが、これは産屋敷の声が「1/Fの揺らぎ」を有していることと関係している。ちなみに「1/Fの揺らぎ」は実在する現象。簡単に言うと、炎の揺れや人の声にみられる”ゆらぎ”に宿るとされ、見る者/聴く者を安心させ、心地良さをもたらすとされる。美空ひばりやMISIA、宇多田ヒカルの声には「1/Fの揺らぎ」があるとされている。
産屋敷の見た目は、病的なほど色白く、顔の上半分が紫色に変色し、目も白く盲目で、肌は爛れている。産屋敷一族は、代々病気により短命になってしまうという呪いにかかっており、鬼殺隊当主ながら自身は戦うことができない。肌が変色し爛れているにも関わらず、産屋敷はかなり美形だ。だからこそ儚さが際立つ。
そんな作中屈指の儚いイケメン・産屋敷役には、宮沢氷魚をコンバートしたい。THE BOOMのボーカル・宮沢和史の長男である宮沢は、2015年に『MEN’S NON-NO』専属モデルに抜擢され、その後、役者として活躍。日本テレビドラマ『偽装不倫』(2019)では、女優の杏が演じた主人公と恋に落ちるイケメン韓国人カメラマンを好演。「彼は誰だ?」と、センセーションを巻き起こした。
宮沢であれば、産屋敷の儚い雰囲気はばっちり再現できるだろう。また、宮沢には29歳(2023年現在)という年齢に似つかわしくない落ち着きがあり、くせ者ばかりの柱を、寡黙に背中で引っ張ってくれるに違いない。
(文・タナカシカ)
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