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「君との再会は、運命だと思っています」
“23年間の歴史の重み”を感じさせる神回

『再会』シーズン21

『相棒』公式インスタグラムより
相棒公式インスタグラムより

放送日:2023年3月1日
脚本:徳永富彦
犯人役:田中奏生

【神回である理由】

この作品の選出理由は“23年間の歴史の重み”を感じさせるからである。

山中で爆発音がしたという通報を受けて捜査に赴いた特命係。家々を訪問し聞き込みを続ける中、一軒の空き家で二人は襲撃を受けて山中の倉庫に監禁されてしまう。

右京の機転で脱出に成功するも謎の犯人グループに追われ、二手に別れて行動することに。

サルウィンの経験を活かし遁走する亀山、一方右京は神戸、享、冠城と出会い、彼等から山中の爆発事件の情報を集めていく。

合流した2人は犯人グループと対峙し、彼等が自殺志願で集まった事、また爆破事件は彼等が作成した自殺用爆弾の実験だった事を知る。彼等は集団生活をしていく中で生きようという希望も芽生えていた。

しかし仲間の一人である守少年だけは強固な自殺願望があり爆弾を持ち逃げ。仲間内で対処を相談していた所に特命係が現れ、襲撃してしまったのであった。

守少年は人を巻き込めば万が一生き残っても死刑になれると考え、バスの中で爆弾を起動させようと計画。そこに現れた特命係。亀山の経験に裏打ちされた必死の説得に守は心を動かされ自殺を断念する。

事件が解決し、亀山は14年振りに自分と組む事をどう考えているか右京へ尋ねる。右京の答えは「君との再会は、運命だと思っています」

本作は事件の面白さもだが、『相棒』というドラマの歴史を1時間にまとめ上げたのが素晴らしい。

右京の「運命」という言葉も、14年ぶりに寺脇康文にオファーをした際に水谷豊が言った「これが僕らの運命なんだよ」という話と繋がってくる。ここまで来ると『相棒』はドラマではなくドキュメンタリーである。そんな錯覚に陥るエピソードだ。

最後に、14年の充電期間を経て再び組んだ杉下右京と亀山薫。その間に水谷豊は『相棒』の看板を守り大きく成長させ、寺脇康文は舞台でもテレビでも主演を張るなど役者として成長した。

既にただの刑事ドラマからSF果てはドキュメンタリーの域にまで拡大してきた2人がSeason23でどのような事件に挑むのか、今からワクワクが止まらない。

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