出演俳優のファン以外は、観る価値なし!?
原作へのリスペクトが希薄な実写化作品
『BLEACH』(2018)
監督:佐藤信介
原作:久保帯人
脚本:羽原大介 佐藤信介
キャスト
黒崎一護:福士蒼汰
朽木ルキア:杉咲花
石田雨竜:吉沢亮
【作品内容】
幽霊が見える高校生・黒崎一護が、ひょんなことから死神代行としての道を歩むことになり、悪霊との戦いに命を懸けていく。原作は2001年から2016年にかけて連載された、全世界売り上げ1億2000万部を誇る人気漫画。
【注目ポイント】
原作ファンと俳優ファンの感想が真っ二つに割れたのが、この作品だ。出演俳優目当てで観賞する方は、“推し”のご尊顔が拝めればそれでOK。映画ならではの表現や、ストーリーなどは、二の次。その人を観たいだけなのである。
そして、個人的に今作の良くないと思われるポイントは、俳優たちの“作品にかける想い”が、あまり見えてこないという点である。それが筆者の率直な感想である。また、「斬魄刀」や「死覇装」といったお馴染みのアイテムが、なんともチープに造形されている。原作ファンではなくても、お粗末な作りだというのが、如実に伝わるだろう。
ともあれ、今作が原作ファンからイマイチ評価されていない理由は、原作のキャラクターとキャスト陣のミスマッチにあるように、筆者には思われる。果たして、キャスト陣は、製作陣の言う通りに演じたがゆえに、イマイチな作品になったのか? はたまた、俳優陣たちに、最初からやる気がなかったのか?鑑賞後、様々な疑念が残る作品である。