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明墨にとっての“真の敵”とは? 「江越」とはいったい何者なのか? 日曜劇場『アンチヒーロー』第6話徹底考察&解説レビュー

text by 寺島武志

長谷川博己主演の日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)が放送中。本作は、長谷川演じるダークな弁護士が殺人犯を無罪にするという“逆転パラドックスエンターテインメント”。今回は、前回の衝撃的なラストから混迷を極める第6話のあらすじと本作の見どころを紹介する。(文・寺島武志)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

明墨と緋山の“密会”を目撃していた赤峰

『アンチヒーロー』第6話より ©TBS
アンチヒーロー第6話より ©TBS

明墨正樹(長谷川博己)の元に、かつて、殺人事件の容疑者でありながら、無罪判決を勝ち取った緋山啓太(岩田剛典)が訪れ、「例の物は手に入りましたか?」「では、そろそろ始めましょうか」と明墨が告げる衝撃的シーンで幕を閉じた第5話。

明墨と緋山の“密会”の現場を赤峰柊斗(北村匠海)は偶然、目撃してしまう。

その“例の物”とは何なのか。緋山を利用して、明墨は何を始めようとしているのか。そして、明らかに検事正の伊達原泰輔(野村萬斎)が裏から手を回したと思われる、紫ノ宮飛鳥(堀田真由)の父にして、千葉県警の刑事課長だった倉田功(藤木直人)の不自然なまでに早過ぎる逮捕劇…。紫ノ宮は父の弁護を志願するが、父は罪を被る決意を娘に語る。

すべては、12年前の糸井一家殺害事件、そして、無実を訴えながらも、検事時代の明墨から死刑判決を受け、静かに執行の日を待つ志水裕策(緒形直人)に繋がっているのか…。あらゆる登場人物が謎や闇を抱え、混沌となっていく。

緋山が明墨を訪れる現場は、伊達原の命を受けた検事の菊池(山下幸輝)に目撃されており、伊達原に電話で報告する。伊達原は、「やっぱりねぇ~あの事件につながっているんだねぇ~ふーん」と不気味につぶやく。

さらにそれを知った赤峰と紫ノ宮は「もしかしたら、先生が緋山を無罪にしたのにも理由が…?」と疑心暗鬼に陥る。紫ノ宮は自らが明墨に利用されていることを悟っており、赤峰でさえも、自分も利用されているのではないかと感じるようになる。

「明墨法律事務所」の所属弁護士は、もともと一枚岩とはいえない間柄だったものの、その関係性に、わずかながら綻びが生じ始める。

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