スマホ中毒に陥る市郎
その頃、令和の市郎は、近藤真彦の「ハイティーン・ブギ」を歌う秋津(磯村勇斗)に何かピンと来るものを感じ、秋津に父の名前を問うと、「秋津睦実」であると答え、自分は息子の「秋津真彦」だと言う。
市郎はムッチ先輩が日頃から純子をたぶらかしていることから、母の名前がまさか純子ではないかと聞くが、カウンセリングの時間が迫っていたためにその場を後にする。だが、渚は純子という名前に何か戸惑うような表情を見せる。
時を同じくして昭和では、純子がムッチ先輩の家で自分のやり場のない感情を吐露していた。それを聞いたムッチ先輩はブリーフ一枚で純子を抱きしめる。
純子との約束をすっかり忘れていたキヨシは、人づてにムッチ先輩の家を聞き、純子を探し回る。キヨシは純子の居場所を突き止めると、手を引いて純子を連れ出した。キヨシはスマホがなくても純子を探すことができたことに感動し、歓喜する。
令和では、新ドラマの撮影現場にいた市郎は「Intimacy Coordinator(インティマシーコーディネーター)」のケイティ池田(トリンドル玲奈)と共に、濡場を演じる女優のマネージャー(浜田信也)の苦言に悪戦苦闘しながら、ラブシーンの撮影に挑み、なんとか場を切り抜ける。
またも令和の行き過ぎたコンプライアンス問題を独自の極論で解決した市郎であったが、SNSのチャットで“既読”がついているのに返事がこない事態に悩み、周囲の人たちを困らせていた。
そんな市郎に渚は“既読”は生存確認で「SNSは本気で打ち込むものじゃない」と諭し、市郎はスマホ中毒の状態から脱する。
そんな市郎に、渚は自分の父を紹介するという。満を持して市郎は渚の父(古田新太)に会うが、渚の父は市郎と顔を合わせるや否や「お父さん」と泣き崩れるのであった。