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笑いとコンプライアンスのバランスが難しいテーマに
不完全燃焼の視聴者たち

『不適切にもほどがある!』第1話より ©TBS
不適切にもほどがある第1話より ©TBS

「昭和の極論で、コンプライアンスでがんじ絡めになった令和の空気をかき乱す」をテーマに、毎週攻めた物語を繰り広げる“ふてほど”。しかし、毎週放送終了後のネットではあまりにもずれている価値観に論争が巻き起こっている。

今回放送された第4話では、トリンドル玲奈演じるインティマシーコーディネーターのケイティ池田が話題になっている。

まずインティマシーコーディネーターとは、映画やドラマなどのセックスシーンで、監督と俳優の意見のすり合わせを行う重要な役割を担うスタッフのことを指す。監督と俳優の間には、どれだけお互いに信頼していても見えない上下関係や、NOと言えない空気感がある。そのため、安全と健全な撮影を行うために欠かせないとして、近年、インティマシーコーディネーターが撮影現場に採用されつつあるのだ。

劇中、ケイティ池田は流暢な英語の発音で「インティマシーコーディネーター」と発音するが、その表現方法自体、日本人に耳馴染みのない先進的な人物であることを感じさせる。

さらに、ドラマ内の濡れ場の撮影シーンでケイティ池田がしていたことは、女優のマネージャーに言われるがままに裸を見せないように調整することだけであった。

実際、インティマシーコーディネーターがやらなければいけない、役者の安全で無理のない演技をサポートするという役割が描かれておらず、機能しているのかしていないのかよくわからないモヤモヤとした空気を残したまま、ドラマの問題は一件落着とばかりに流されてしまった。

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