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独創的な脚本執筆術とプロデューサーの枠にとらわれない精神

神尾楓珠
神尾楓珠Getty Images

『silent』の脚本で連続ドラマデビューした生方は、2021年『フジテレビヤングシナリオ大賞』(第33回)で、『踊り場にて』で大賞を受賞。その作品が村瀬プロデューサーの目に留まり、『silent』誕生に至ったとシナリオブックに収録の対談で明かしている。

ストーリーを紡ぐ手法も、プロット等を作成せずに、描きたいシーンを脚本の形式で書き、そこに物語を繋げていくのだという。

一方の村瀬プロデューサーもこれまで日本テレビでは『14歳の母』(2006)などの話題作を手がけ、のちにフジテレビへ。ドラマから劇場版へと展開した『信長協奏曲』(2014)や、映画『とんかつDJアゲ太郎』(2020)などユニークな作品を多数手がける。

年齢差は20歳ほどあれど、村瀬プロデューサーはインタビューで「人間的にも才能的にも素晴らしい人に、デビュー前に出会えた」と語っていた。作品に惚れたというエピソードからしても、枠にとらわれず、目指すものに忠実であれ、という姿勢を感じた。

さて、10月12日からスタートする『いちばんすきな花』は、学習塾講師の潮ゆくえ(多部未華子)、出版社に勤める春木椿(松下洸平)、美容師の深雪夜々(今田美桜)、イラストレーターを夢見ていたコンビニ店員の佐藤紅葉(神尾楓珠)の4人を中心にストーリーが展開するようだ。

度々話題になる、男女の友情は成立するのか問題。会話劇で魅了した制作陣だけに、4人はそれについてどんな選択をするのか。どんな言葉を交わすのか―――。

これまで自分で持っていた価値観を揺さぶるようなストーリーが観られそうだ。

(文・柚月裕実)

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