今田美桜演じる夜々は
「1対1で人と向き合うのが怖い」
誠実さを利用されてしまう椿に対し、今田演じる深雪夜々は誠実でいることを許されないような人だ。美容師として働く彼女は、たまたま苗字と勘違いしてお客さんを下の名前で読んだことで、先輩から「わざとでしょ」と突っかかられるなどの“いびり”を日常的に受けていた。
夜々の言動が、男性に媚を売っているように見えるらしい。
だが、夜々の周りにも敵ばかりというわけではなく、同期の相良大貴(泉澤祐希)は「傷つけられるのに慣れても、傷つかないってことないでしょ」と気持ちに寄り添ってくれた、はずだった。「愚痴を聞くから」と2人で飲みに行った帰り際、相良は「そういうこと(家に来る)じゃないの?」と腕を掴んで離してくれない。
夜々の言動は、周囲から願望という名のフィルターを通して咀嚼される。黙っていても異性に言い寄られるから同性からは媚を売っていると誤解され、夜々がフランクに接すると異性からは自分に気があると勘違いされる。だから夜々は、「1対1で人と向き合うのが怖い」。