百戦錬磨の神木をも黙らせた名言
プロジェクトが危機に陥り、永瀬や月下咲良(福原遥)ら登坂不動産の社員たちは、プロジェクトを成立させるべく一致団結して動き出す。
対する神木は、大手ゼネコンの大規模開発プロジェクト担当者に接触し、狭山の土地をミネルヴァ不動産が買い取った上で、ゼネコンに高値で転売する土地転がしを画策していた。やはりこの男、金のためなら善悪など関係なく手段など選ばない。
また狭山には、元登坂不動産社員で、不動産ブローカーの桐山貴久(市原隼人)も接近していた。その現場を見ていた月下咲良(福原遥)は、桐山に「もしプロジェクトを妨害すれば、絶対に許さない」と告げる。
狭山を説得しようと、自宅を日参する永瀬と月下だったが取り付く島もない。狭山の父・昭雄(田中泯)も「もうこの土地は息子のもの」と話すばかりだ。永瀬の説得中に、狭山の自宅に神木が現れる。そして永瀬の目の前で、狭山に白紙の小切手を手渡す。何としてもプロジェクトを頓挫させる腹積もりだ。
しかしそこに父・昭雄が現れ、「教師ならば、人の道に外れるようなことはするな。子どもに恥じない父親であれ」と息子に告げる。他の誰よりも説得力のあるその言葉の前に、百戦錬磨の神木でさえ、言葉を失ってしまう。神木もかつては父親だった。実はその言葉に感じるところがあり、心に突き刺さっていたのかもしれない。
一方、桐山は、裏でプロジェクト実現のために動いており、登坂社長から謝意を示される。併せて桐山は、月下の成長ぶりに感銘を受けたと語る。
さらに、会社を裏切った十影は、育ての親であるマダム(大地真央)との会食で、誠実に生きることの大切さを説かれ、自分の取った行動を悔い改め、神木との共謀にピリオドを打つ。