山下智久の演技の振り幅に要注目

今回も“風”を浴びながらも難しい案件を解決に導いた永瀬だが、結果的に月下に花を持たせ、後輩に自信を付けさせた。

すっかり、1作目とは違った“先輩然”とした演技が板についてきた感のある山下。芝居の幅の広さを十分に発揮している印象だ。

山下は、4月スタートのフジテレビ系ドラマ『ブルーモーメント』で主演することが、すでに決定している。山下にとっては、民放ドラマの主演は『インハンド』（2019年・TBS系）以来5年ぶり、フジテレビ系のドラマでは、大ヒットした『コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命 3rd season』（2017年）以来、実に7年ぶりの主演となる。もちろん、前事務所退所後初だ。

その間、苦労もありながら海を越え、海外作品にも出演しながら経験を積み、演技を磨いてきた。4月には39歳となるが、元アイドルとしての格好良さに加え、どこか苦悩を帯びた大人の演技も見せている。

本作では、コメディを軸としながらも、同業同士の生き馬の目を抜く競争や、若き営業部員の成長物語を描いている。その中心にいる永瀬＝山下の演技の振り幅にも注目だ。

（文・寺島武志）

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