かわいいだけじゃない!?
一癖も二癖もある個性的な2人の若手俳優
元乃木坂46のメンバーである伊藤万理華は、ベビーフェイスの下に人に譲れない強さみたいなものを隠しているように感じる。彼女が演じる天野りおんという役にも、彼女の持つ資質が作用している。
前半は冷静で感情を抑えた演技が中心だったが、第6話で、廻たちのルール違反を止めるよう説得しにきたときや、廻のお父さんにナンパされたことをきっかけに感情が爆発しだしたとき、周囲にほっとけないと思わせるようなかわいさが溢れ出す。最初はそこまで目立つ役割ではなかったが、伊藤の演技によって天野りおんが、視聴者から愛される役に昇華しているのは間違いない。
最後に西垣匠だ。トキコイ放送終了後のXの反応を見てみると、広瀬を演じる西垣匠目当てのファンの方が多くいることが判明した!
彼が演じる広瀬は、会社の受付嬢と婚約しているのにも関わらず、それを破棄してまで廻にアタックするという、現実にいたら周囲の信用を一気に失いそうな激ヤバ男だ。
ドラマの中での出来事だからといえばそれまでだが、西垣が演じるとなぜかそれが許されてしまうような空気に変えてしまう…。
彼のあどけない存在感と相まって、広瀬というキャラクターがただの激ヤバ男ではなく、ちょっと純粋すぎる男の子というところに昇華している。
そしてこの少々無理のある設定を可能にしたのは、彼の一番の魅力である曇りのない目だろう。実は意外と、こうした印象を与えるのは難しい。Xでも「赤ちゃんみたい」「かわいい」といった声が上がっており、彼のポテンシャルが発揮された適役だ。
来週も、今まで以上にごちゃつきそうな予感がしており、この展開がどう収束していくのか楽しみだ。いや、廻の言葉を借りて、どう辻褄を合わせるかと言ったほうがこの場合正しい!
次回は西垣匠演じる広瀬が、大暴れする回になりそうだ!
(文・野原まりこ)
【関連記事】
「多様性を楽しむ方がいい」 ドラマ『時をかけるな、恋人たち』脚本家・上田誠インタビュー。吉岡里帆&永山瑛太の話題作
タイトルに隠された仕掛けが…? ドラマ好きが「トキコイ」に沼るワケ。『時をかけるな、恋人たち』第6話考察&感想レビュー
前作との比較にみるシロさん&ケンジの決定的な変化とは…? ドラマ『きのう何食べた? season2 』第7話考察レビュー