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ベキの本懐は妻・明美の復讐…。

役所広司『VIVANT』第10話より(C)TBS
役所広司VIVANT第10話よりCTBS

テント解体後も、太田の助けを借り、モニターたちの動向を追っていた乃木と黒須は、ベキ逃亡を手助けしたモニターが公安の新庄(竜星涼)であることを突き止める。ある民家に3人をかくまい、「偉大なるベキ様のお役に立てたのなら幸いです」と告げ、海外逃亡する。

その報を受け、急きょ帰国する乃木。櫻井から情報がもたらされ、ベキの最終標的は、内閣官房副長官の上原史郎(橋爪功)だった。ベキは、公安在籍時にバルカで家族らを見捨てた当時の指揮官への復讐を果たそうとしていたのだ。妻の「復讐して…」との最期の言葉を40年越しで実行しようとしたのだ。

上原の家に押し入り、家族を縛り上げた上で、帰宅した上原に銃を突きつけるベキ。そして現場に乃木が現れる。ベキに銃を向けながら、逡巡する乃木。しかし、上原を撃つ寸前に、3人まとめて射殺する。ベキら3人の銃には弾は込められていなかった。

ノコルに父を射殺したことを報告する乃木。しかし、ノコルはベキがバルカを離れる前に、覚悟を決めていたことを明かし、さらに「憂助が私を殺すなら、日本もまだまだ捨てたもんじゃない」と語っていたのだ。ノコルは「お父さんは憂助に撃たれて、幸せだったはずだ。ありがとう…兄さん」と、初めて兄弟の絆を口にする。

乃木はノコルの「皇天親無く惟徳を是輔く(こうてんしんなく ただとくをこれたすく)」との言葉を残す。この言葉は孔子が編纂した中国古代の経書「五経」の一つ「書経」に記されており、「天は公平で、特定の人をひいきせず、徳行のある者を助ける」の意だ。さらに「花を手向けるのは、まだ先にするよ…」と、意味深なひと言を最後に電話を切る。これが“ベキ生存説”が囁かれる根拠となっている。

神田明神で薫、ジャミーンと再開する乃木。そこに「F」の声が聞こえ、抱き合う3人の横に立つ祠には赤い“別班饅頭”が置かれているところで、物語は終わる。

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