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最も泣けるエピソード

第3位 若きベキの壮絶な過去(第9話)

林遣都『VIVANT』第9話より(C)TBS
VIVANT第9話より ©TBS

第9話では、ノゴーン・ベキ(役所広司)がテントの創設者となる前の乃木卓(林遣都)だった頃を回想する。卓がいかにしてテントを旗揚げすることになったのかを、壮絶なシーンとともに明かされる。

妻の明美(高梨臨)と幼い憂助を、公安の裏切りによって失い、生きる希望を見失った卓。しかし、まだ赤ん坊だったノコルとの出会いが卓にとっての生きる光となる。

その後、ベキは孤児たちを救うための組織テントを結成した。現地の人々ととみに農地や水路を作ったベキは、人々の尊敬の対象へと変わっていく。しかし成功の裏には、ベキの愛する家族を守れなかった後悔や自己嫌悪に苛まれていた。

そしてノコルとの親子関係も重要だ。ベキにとってノコルを育てることは、家族を守れなかったことへの罪悪感や、傷ついた自分自身を救済する行為だった。

ノゴーン・ベキとは何者なのか、テントとは一体どういう組織なのか。『VIVANT』という物語を語る上で、このベキの過去は非常に重要なパートだった。『VIVANT』において最も泣けるエピソードだと言っても過言ではない。

このベキの壮絶な半生、喜怒哀楽の全てを演じ切った林遣都の演技が光ったことも言及すべきだろう。

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