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「感情をすべてさらけ出すような役柄にも挑戦してみたい」
女優としての展望を語る

写真宮城夏子

―――今回、下尾さんは亜美とボールドゥールの一人二役演じていますね。両キャラクターとも、忍耐強く事態が好転するのを待つ、忍耐の人です。下尾さんご自身は「待つ」のは得意ですか?

「う~ん、亜美のように忍耐強くなりたいけどなり切れない、という感じですかね。ジッと待ち続けることの大切さも頭ではわかっているんですけど、多分せっかちなのでしょう、待つよりもすぐに行動に移してしまうかな」

―――なるほど! 逆に言うと、待つことがどうしても必要な場合、心の持ちようが大事になってきそうですね。

「そうですね。そういう時は気を紛らわすことが大事かなと思っています。一つのことに囚われると、意識がそっちに持っていかれて、心が不安定になってしまいますから。自分を磨く手段をいくつか持っておくと、じっとチャンスを待つ間もジタバタせずに、有意義に過ごせるのではないかと思っています」

―――それでは最後の質問です。今回、映画作品で初のヒロインを務められましたが、今後、女優としてどんな役を演じてみたいですか?

「先ほどのお話にもつながるのですが、今回演じたのは、感情を強く表に出さず、じっと忍耐強く待ち続ける役でした。また、すべてが映されていないからこそ、感情の一端が垣間見えた時に深みが増すタイプの役柄だったと思います。

とても演じ甲斐があり、勉強になったのですが、いつかは、映画の中で感情をすべてさらけ出すような役柄にも挑戦してみたいです」

(取材・文:山田剛志)

6月2日(金)よりシネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開

【作品情報】

阿久津仁愛 下尾みう
梅宮万紗子 遠藤健慎 橘ふみ 梅村実礼 井阪郁巳 逢澤みちる 桝田幸希 希志真ロイ
佐藤考哲
岡崎二朗 堀田眞三/吉田メタル
企画・製作総指揮:堀江圭馬 監督・脚本:松田圭太
原作:ヴィクトル=マリー・ユーゴー「美男ペコパンと悪魔」 (翻訳:井上裕子)
2023 年/日本/カラー/ビスタサイズ/5.1ch/
配給・宣伝:アイエス・フィールド
C2023 映画「美男ペコパンと悪魔」製作委員会(ヴィクトル=マリー・ユーゴー著)
公式サイト

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