第9話『爆ぜる(はぜる)/聖夜にKISSして!』
内海は、防犯講習で訪れた文化祭期間中の中学校で、「ゾンビのデスマスク」と名づけられた展示品に目をとめる。これは生徒が池から拾い上げたアルミ板を元に作った物だったが、行方不明中の会社員・藤川雄一とよく似ている。その後、池から藤川の遺体が発見されると、不思議に思った内海は湯川にも協力を仰ぎ、事件を捜査することに。
調べると、藤川は放射線被曝を受けていた。さらに同時期に、栃木の湖で起きた原因不明の爆破事件の被害者も放射線被曝を受けていたことが判明する。この事件の被害者と藤川は同じ会社に勤務していた。その会社の設立者は、原子力工学の権威・木島(久米宏)である。木島は湯川の大学時代の恩師であった…。
犯人を演じたのは久米宏
前編、後編の2部作となった『爆ぜる(はぜる)/聖夜にKISSして!』の犯人は、かつての湯川の恩師であり、原子力工学の研究者である木島に扮した久米宏。木島は自身の研究に利用するために、何の罪もない2人の従業員を死に追いやった、堕落した研究者である。
「あなたは科学者として完全に失格です」。木島を厳しく断罪する湯川の言葉は、シーズン1指折りの名セリフだ。ちなみに、木島役にプロの役者ではない久米宏をコンバートしたのは、福山雅治のアイデアである。
湯川と壮絶な頭脳戦を繰り広げ、追い詰められた木島は、首都の半分を消し飛ばすほどの破壊力を誇る中性子爆弾「レッドマーキュリー」のスイッチを起動。奇しくもその日はクリスマスの夜。湯川は木島が仕掛けた爆弾を解除することに成功し、事なきを得た。