『ゴジラ-1.0』における典子の感染と
続編の設定について解説
映画『ゴジラ-1.0』のラストシーン。怪獣ゴジラの放射熱線(アトミックブレス)により銀座での大爆発に巻き込まれた典子は、本作の視聴者や、主人公である敷島浩一からすれば、到底生きているようには思えない壮絶な状況であった。にも関わらず、典子は、眼帯や包帯を付けているものの、無事に生きていたという衝撃的な結末を迎える。
不気味なのは、無事に生き残った典子の首に黒く奇妙なアザが浮かび上がったことだ。典子のこのアザは、放射熱線に近づくことで動き始める。映画『ゴジラ-1.0』では、このアザについて詳しく説明されなかった。このアザは続編となる『ゴジラ-1.0 2』の設定なのかもしれない。
“G細胞(ゴジラ細胞)”、又は“被爆”として、ゴジラと典子の間に生まれたこの不気味な接点が、映画『ゴジラ-1.0』以降の典子の物語にとって、どのような意味を持つのか。
劇中で典子を演じる女優の浜辺美波は、モノ・マガジンにて、もしも続編が実現した場合、自分が「人を踏みつけて潰す役」になるかもしれないと語っている。
このコメントは、単なる冗談かもしれない。しかし明らかに次回作のエンディングについて言及しており、やはり典子の運命は次回作のキーとなることは間違いなさそうだ。
浜辺美波が言及した通りになれば、人間のキャラクターである典子が怪獣になるという意外な動きが起こるが、これには実は前例がある。それは『ゴジラvsビオランテ』(1989)だ。