久石譲の名曲「summer」の誕生ー音楽の魅力
音楽の制作にあたっては、普段はあまり曲のイメージを伝えない北野が、珍しく久石に「リリカルなピアノ曲」というテーマを依頼。主題歌である「summer」をはじめとするかずかずの名曲たちが産声を上げた。
「summer」は、ニューエイジの大家とされるジョージ・ウィンストンの「Autumn」がモデルに作曲された曲で、抒情を掻き立てる弦楽器の旋律とピアノの音色のアンサンブルが美しい楽曲になっている。
「The rain」は、菊次郎と正男がバス停でバスを待っているシーンで流れる楽曲。雨だれのような神秘的なイントロと、弦楽器の優しくも哀愁漂う旋律が印象的で、どこか宮崎駿監督作品を連想させる仕上がりになっている。
「Real Eyes」は、正男が母親を見つけた時に流れる曲。悲哀たっぷりの弦楽器の戦慄で、正男の悲しみに寄り添っている。
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