「ん?どういうこと?」ツッコミどころ満載…その意味は? 橋本環奈主演『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う』考察&評価
text by ZAKKY
映画『銀魂』(2017)の福田雄一監督によるNetflix映画『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』が配信中だ。今回は、西洋童話をベースにした世界で、橋本環奈演じる赤ずきんが殺人事件の探偵役となる本作の忖度なしガチレビューをお届けする。(文・ZAKKY)【あらすじ キャスト 考察 解説 評価 レビュー】
赤ずきんが探偵に!
西洋童話×ミステリーの新境地
本作は、青柳碧人作による連作短編小説集の一編を、福田雄一のメガホンにより、映画化。
『赤ずきん』と『シンデレラ』といった誰しもが知っている童話を組み合わせるという、斬新な発想にまず、唸るわけだが、ストーリーの基本ベースは『シンデレラ』である。
そこに『金田一少年の事件簿』を彷彿とさせるようなミステリー要素が加わり主人公・赤ずきんは、その謎解きをする謎の名探偵少女のような立ち位置だ。
「美しいことこそがすべて」という常識がはびこる、ある王国に、旅の途中で訪れた赤ずきん(橋本環奈)。そこで、突如現れた、魔女・バーバラ(キムラ緑子)と出会い、「みすぼらしい靴を美しくしてあげよう」と靴を魔法で変化させられるが、靴の変化だけは苦手だというバーバラに、逆にもっとみすぼらしい靴に変えられてしまう。
その靴を川で洗っている最中、誤って川に流してしまった赤ずきん。
下流でそれを拾ったのは、シンデレラ(新木優子)。彼女は「あなたは醜い」と義母・義姉たちにいじめられていて、履く靴すらなく、傷だらけの裸足で行動をしていた(とのこと)なので、その靴を履く。