1つの殺人事件を軸に、3人がどう繋がるのかー。

勝呂寺を追っていた女は八幡柚杏（中村アン）。八幡は「あなたのことをよく知っている人物」として、事あるごとに警視庁から出張ってくる蜜谷の写真を差し出す。防犯カメラ映像も公開され、すっかり“殺人犯”にされつつある勝呂寺。しかしながら本人は八幡との会話の中で、自分は犯人ではないと確信する。そして、自分は何者なのかを知ろうとする。

事件に関する一連の報道に執念を燃やす倉内だが、「横浜テレビ」の筒井賢人社長（丸山智己）から横ヤリが入る。それでもなお倉内は、この事件報道を強行することを宣言。社長方針に敢然と背く。そして、散々な目に遭った立葵は、警察からの聞き込みや現場検証が終わったことで、心機一転、イブの夜に店を開くことを決意するのだった。

30分拡大版として初回を迎えたものの、いきなり怒涛のような展開で、様々な出来事が同時進行で進み、多彩かつ豪華なキャストが次々と登場し、見応えもあり、今後の展開が全く読めない第1回放送だった。

第1回の平均世帯視聴率が7.8％、平均個人視聴率は4.8％（いずれもビデオリサーチ・関東地区）と「月9枠」では2作連続の視聴率1ケタ発進だったものの、アクションで魅せる二宮和也や、気弱な三枚目キャラを演じる大沢たかおなど、ストーリー以外の部分でも見どころの多い本作。尻上がりに視聴率も上がっていくのではないだろうか。

3つのストーリーがつながっているようで、パラレル的に進行しており、今後、現れるであろう登場人物も含め、1つの殺人事件を軸に、3人がどう絡んでいくのか、その過程をじっくり味わいながら楽しみたい異色作が始まったというのが、このドラマの第一印象だ。

（文・寺島武志）

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