牛山(勝矢)は原作通りのおでこと怪力
牛山もビジュアルの再現度が高い。おでこの四角いコブもちゃんとあるし、何より演じた勝矢さんの体型が完璧だ。
シーンでいうと、まず遊郭で土方と戦うシーンで、遊女をフリスビーのように投げ飛ばす描写が完全再現されているのが素晴らしかった。まさか本当に水平に飛んでいくとは……。また白石との逃走劇でもちゃんと原作通り、白目を剥いて疾走していたのもさすがだ。
牛山もまだまだ今回は出番が少なかったキャラクターである。しかし、次回以降は作品内トップを争うくらいの愛されキャラとして、怪力を発揮しまくるはずだ。
劇場版『ゴールデンカムイ』は、総じて原作を忠実に再現していた印象を受けた。次回以降は原作通り、もっとギャグシーンも増えつつ、ほんわかムードの描写も増えていくことだろう。
またこの作品は「脱獄囚を再現できるか(というかスクリーンに映せるのか)」という部分が最難関だ。「最高の殺され方をしたいやつ」「美しくあるためカニバリズムを繰り返すやつ」「動物への愛がいき過ぎて”行為”に及ぶやつ」など、どのキャラクターもあまりに個性的過ぎる。
そんな難関を制作陣はどのようにクリアするのか。原作の再現度にも注目しつつ次回作を楽しみに待ちたい。
(文・ジュウ・ショ)
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