次々と繰り出される名セリフに心が震える
メインの3人は性格も職業も全く違う。正和は、厳しい上司に鍛えられた影響で、部下にも「泥仕事するぞ」と厳しく指導するが、その結果訴えられる始末。同期で入社した恋人はどんどん出世して惨めな思いに。一生懸命仕事をしているが全然うまくいかない。それでも「元取るまで辞めねぇよ」とがむしゃらに生きて行く。
小学校の教員である山路は実習生の佐倉と恋に落ちるのだが、童貞というコンプレックスがありなかなか次に進めない。その佐倉はなかなかの面倒くさい女性で何度も振り回されてしまう。しかし、教育の事になると誰よりも真剣で熱意を持っている。佐倉に「良い先生じゃなくていいんで、良い人間になってください。」と訴えかけるシーンは心を打たれる。
このように、今作は本音でぶつかり合う場面が多く、ゆとり世代だけでなく様々な年代にも突き刺さる名言が多い。その名言の中に3人の生き方や信念が垣間見れる。0か100かで生きているまりぶにとっては、正和や山路の生き方は理解できず、「入れそうな大学入って、入れそうな会社入って、辞めずに続いてんの、ゲームで言ったら、レベルアップしないで、何回も同じこと繰り返してる。」と芯を突いたことを言い、我々もハッとさせられる。