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友情とは、恋愛とは、セックスとは、そして人生とは? 映画『ガール・ピクチャー』監督からのメッセージ&シーン写真一挙解禁!

text by 編集部

北欧初の自由でジェンダークィアなジェネレーションZの青春映画『ガール・ピクチャー』。デニムオンデニムやカチューシャなど80年代ファッションを思わせる、レトロキュートなファッションも必見の本作から、“世界中どこにでもいる10代の少女たち”の日常のシーンを切り取った場面写真を公開! また監督からのメッセージもお届けする。

“たった3度の金曜日”で、全てが変わることもある――
ティーンエイジャーから大人まで楽しめる青春映画

© 2022 Citizen Jane Productions all rights reserved

【あらすじ】

子どもと大人のはざま、17歳から18歳に差し掛かる3人の少女、ミンミとロンコとエマ。3度の金曜日で、ミンミとエマはお互いの人生を揺るがすような運命の恋をし、ロンコは未知の性的快感を求め冒険する――。

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主人公たちは自身のセクシュアリティーや恋愛指向にあえて名前を与えてはいないが、ヘテロセクシュアル(異性愛)やシスジェンダー(割り当てられた性別と性自認が一致している人)を前提とせず、むしろそれぞれに異なる恋愛指向があることを当たり前として物語は進む。

同性同士で深い関係になるミンミとエマも、アセクシュアル(他者に対して性的欲求や恋愛感情を抱かないセクシュアリティー)の可能性があることに悩むロンコも、果敢に自分自身を追求し、感情やセクシュアリティーについて語ることを恐れない。

かつて女性軽視のニュアンスで使われることもあった、“ガール”という言葉を女性たちが自らの手で取り戻したように、3人のガールの物語は、流動的で、たくましく、まぶしいほどエネルギーに満ちており、話題となったNetflixシリーズ「セックス・エデュケーション」や「ハートブレイク・ハイ」も彷彿とさせる。

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【監督からのメッセージ】

「私にとって、10代で一番大変だったのは、自分の不完全さを受け入れることだったと思います。自分が何者であるのかを知らなければならないと思っていましたし、高校を卒業した18歳のころ(この映画の主人公たちもこの年齢です!)には、成熟した大人にならなければならないと思っていました」と回想、「私は学校の成績が良かったし、年齢の割には成熟していました。だから自分に対する期待も大きかったし、完璧主義的なところもあった。後になって、自分の完璧でないところも受け入れるようになりました」と言う。

そして「完璧でないから人間として興味深い存在になるんですよね。また今は、人が“完全になる”なんて思っていません。“完全になった”とか“準備が整った”と感じることを期待すること自体がバカバカしい」と笑顔を見せ、「私たちはみんな、進化の過程にあるんですよね。いつになっても自分のアイデンティティを見出せないでいるのかもしれない」と続ける。

「思春期はとても大変だと思うんです」とも語る監督。「“いろんなことが分かった”段階に到達しなければというプレッシャーを感じながらも、まだ幼いゆえに、それを可能にする視点もない。今の10代の子供たちも、同じプレッシャーを感じていると思います。もしかしたらそのプレッシャーは、私の若い頃よりも強いかもしれませんね。今の若い子たちは、学校でどんなことにフォーカスするかをかなり早い時点で決めなければなりません」
「だから、もっと早い段階で成功しなければならないというプレッシャーもあります。このプレッシャーのために、多くの若者は燃え尽きてしまうんです」「もっと気楽に構えて」「自分自身を不完全な人間として愛することが重要」とエールを送った。

映画『ガール・ピクチャー』4月7日(金)より新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー!

© 2022 Citizen Jane Productions all rights reserved

第38回サンダンス映画祭ワールドシネマドラマ部門観客賞を受賞、さらに第95回アカデミー賞®国際長編映画賞部門のフィンランド代表に選出された本作。ティーンエイジャーが抱える性、人間関係、未来への悩みを映し出す本作は、今の10代から、かつてティーンだった大人たちまでもが楽しめる作品になっている。

監督:アッリ・ハーパサロ 脚本:イロナ・アハティ、ダニエラ・ハクリネン
出演:アーム・ミロノフ、エレオノーラ・カウハネン、リンネア・レイノ
2022 年/フィンランド/100 分/カラー/スタンダード/5.1ch/原題:Tytöt tytot tytöt/PG12/日本語字幕:松永昌子
配給:アンプラグド © 2022 Citizen Jane Productions, all rights reserved

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